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バップフォー錠(プロピベリン)の効果・特徴・副作用

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バップフォー錠(プロピベリン)の効能・効果

バップフォー錠(成分名:プロピベリン)は、抗コリン薬に分類される過活動膀胱治療薬だ。

簡単に説明すると、バップフォー錠(成分名:プロピベリン)は「何度もトイレに行きたくなる」「急に現れる強い尿意」といった症状を改善する薬ということである。

 

【バップフォー錠の効能・効果】

◆下記疾患又は状態における頻尿、尿失禁

《神経因性膀胱、神経性頻尿、不安定膀胱、膀胱刺激状態(慢性膀胱炎、慢性前立腺炎)》

 

◆過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁

 

バップフォー錠(プロピベリン)の作用機序

過活動膀胱とは、「急にトイレに行きたくなる」尿意切迫感、「何度もトイレに行きたくなってしまう」頻尿といった症状が現れる病気だ。

 

過活動膀胱の主な原因は、「副交感神経が過剰に活性化している」ことだ。

副交感神経が活性化することにより、異常な膀胱の収縮が起こり、膀胱に貯めることのできる尿の量が少なくなる。

その結果、急な尿意が現れたり、何回もトイレに行きたくなってしまうのだ。

 

副交感神経の興奮に関与しているのが、「アセチルコリン」と呼ばれる情報伝達物質である。

膀胱には「ムスカリン受容体(M受容体)」と呼ばれる受容体が存在している。

この受容体にアセチルコリンが結合することにより、膀胱が収縮して排尿が促進されるのだ。

 

ここから分かることは、アセチルコリンがムスカリン受容体(M受容体)に結合しないようにしてやれば、膀胱の収縮を抑制できるということだ。

その結果、トイレに何度も行きたくなる症状を抑えられるようになる。

 

このような作用機序により、過活動膀胱の症状を改善するのがバップフォー錠(成分名:プロピベリン)をはじめとする抗コリン薬だ。

 

抗コリン薬 作用機序 過活動膀胱

 

つまりバップフォー錠(成分名:プロピベリン)は、アセチルコリンがムスカリン受容体に結合するのを阻害することにより、過活動膀胱の症状を抑えるのである。

 

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バップフォー錠(プロピベリン)の特徴

バップフォー錠(成分名:プロピベリン)には、以下のような特徴がある。

1日1回服用タイプの薬剤

バップフォー錠(成分名:プロピベリン)は、1日1回の服用で作用が持続する。

これはバップフォー錠(成分名:プロピベリン)の半減期(血中濃度が半分になる時間)が、約15時間と比較的長いためだ。

 

1日1回の服用ですむため、飲み忘れなどのリスクも低い。

ただし効果が不十分な場合は、1日2回服用する場合もある。

 

Ca拮抗作用を持つ

バップフォー錠(成分名:プロピベリン)は、抗コリン作用だけではなく、Ca(カルシウム)拮抗作用も併せ持つ。

 

カルシウムは、膀胱における筋肉の収縮に関与している。

つまりバップフォー錠(成分名:プロピベリン)のCa拮抗作用により、膀胱の筋肉が収縮しなくなるということだ。

 

膀胱の筋肉が収縮しなくなると、膀胱に貯められる尿の量が増える。

その結果、過活動膀胱の症状の改善が期待できる。

 

他の抗コリン薬に比べると重大な副作用が多い

バップフォー錠(成分名:プロピベリン)は、他の抗コリン薬に比べると重大な副作用が多く報告されている。

 

同じ抗コリン薬であるポラキス錠(成分名:オキシブチニン)、デトルシトール錠(成分名:トルテロジン)ウリトス・ステーブラ錠(成分名:イミダフェナシン)トビエース錠(成分名:フェソテロジン)は、重大な副作用が2〜3つ程度しか報告されていない。

 

一方バップフォー錠(成分名:プロピベリン)は、10個の重大な副作用が報告されている。

(詳しくは後述)

 

細粒タイプも販売

バップフォー錠(成分名:プロピベリン)は、細粒タイプも販売されている。

そのため患者の症状によって、錠剤タイプと細粒タイプを使い分けることが可能である。

 

重大な副作用に幻覚・せん妄

バップフォー錠(成分名:プロピベリン)には、重大な副作用として「幻覚・せん妄」が報告されている。

幻覚・せん妄は、特に高齢者で現れることが多いので注意が必要である。

 

バップフォー錠(プロピベリン)の飲み方

通常、バップフォー錠(成分名:プロピベリン)は、以下の量を服用する。

 

【バップフォー錠の用法・用量】

1回の服用量:20mg

1日の服用回数:1日1回

1日の最高服用量:効果不十分の場合は、20mgを1日2回まで増量

 

*あくまでも原則の用法・用量なので、主治医から指示された通りに服用すること

 

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バップフォー錠(プロピベリン)の飲み合わせ

バップフォー錠(成分名:プロピベリン)には、絶対に一緒に服用してはいけない併用禁忌となる薬はない。

 

【バップフォー錠の併用禁忌】

なし

バップフォー錠(プロピベリン)の注意点

バップフォー錠(成分名:プロピベリン)を服用する際は、以下の点に注意する必要がある。

 

【バップフォー錠を服用する際の注意点】

◆車の運転をはじめとする危険を伴う機械の操作を控える

理由:眠気や目のかすみ、めまいが現れることがあるため。

 

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バップフォー錠(プロピベリン)の禁忌

バップフォー錠(成分名:プロピベリン)は、以下に該当する人は服用してはいけない。

 

【バップフォー錠の禁忌】

◆幽門、十二指腸又は腸管が閉塞している人

理由:症状が悪化する可能性があるため

 

◆胃アトニー又は腸アトニーのある人

理由:症状が悪化する可能性があるため

 

◆尿閉を有する人

理由:症状が悪化する可能性があるため

*尿閉:トイレに行きたいと思うが、尿が出ない状態

 

◆閉塞隅角緑内障の人

理由:症状が悪化する可能性があるため

 

◆重症筋無力症の人

理由:症状が悪化する可能性があるため

 

◆重篤な心疾患のある人

理由:症状が悪化する可能性があるため

 

バップフォー錠(プロピベリン)の副作用

バップフォー錠(成分名:プロピベリン)の主な副作用としては「口の渇き(口渇)」、「便秘」、「腹痛」、「排尿困難」などが報告されている。

 

【バップフォー錠の主な副作用】

◆口の渇き(口渇)

◆便秘

◆腹痛

◆排尿困難

 

またバップフォー錠(成分名:プロピベリン)には、以下の重大な副作用が報告されている。

 

【バップフォー錠の重大な副作用】

急性緑内障発作

症状:吐き気、頭痛を伴う眼の痛み、視力低下など

 

◆尿閉

症状:トイレに行きたいと思うが、尿が出ない状態

 

◆麻痺性イレウス

症状:著しい便秘、お腹が張るなど

 

◆幻覚・せん妄

症状:見えるはずのないものが見える、頭が混乱する等

 

◆腎機能障害

症状:腎機能の検査値上昇など

 

◆横紋筋融解症

症状:筋肉痛、力が入りにくい、赤褐色の尿など

 

◆血小板減少

症状:出血しやすい、青あざができやすい等

 

◆皮膚粘膜眼症候群

症状:発熱、皮膚が赤くなる、皮膚のかゆみ、眼の充血、口内炎など

 

◆QT延長、心室性頻拍

症状脈の乱れ、めまい、気を失うなど

 

◆肝機能障害、黄疸

症状:体がだるい、吐き気、食欲不振、皮膚・白目が黄色くなる等

 

*副作用のような症状が現れた場合は、速やかに主治医に相談すること

 

バップフォー錠(プロピベリン)を飲み忘れたら

バップフォー錠(成分名:プロピベリン)を飲み忘れた場合、気づいた時にすぐ服用する。

ただし次の服用時間が近い場合は、忘れた分の薬は服用しなくて良い。

絶対に2回分の薬を1度に服用してはいけない。

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