服薬指導

ティーエスワン(TS-1)の特徴と副作用-服薬指導で注意すべきこと-

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近年、がん治療の外来化が急速に進んできた。

今やがんの治療は病院の中でするものではなくなりつつある。

それに伴い抗がん剤の服薬指導をする機会もかなり多くなった。

 

抗がん剤はハイリスク薬であり、副作用の発現に注意を要する薬のひとつだ。

そのため薬局の薬剤師は、抗がん剤の副作用モニタリングをするという役割を果たさなければいけない。

 

抗がん剤にはそれぞれ特徴的な副作用があるので、服薬指導時にそれらを重点的にチェックすることが重要である。

そこでこの記事では、院外処方でもっとも多く対応するであろう経口抗がん剤の1つ、「ティーエスワン(TS-1)」の特徴や副作用についてまとめた。

 

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ティーエスワン(TS-1)の有効成分

ティーエスワンは、3つの有効成分で構成されている。

それが「テガフール」、「ギメラシル」、「オテラシルカリウム」だ。

 

テガフールが抗がん作用を示す成分、ギメラシルが抗がん作用を持続させるのを助ける成分、そして、オテラシルカリウムが下痢などの副作用を軽減させる成分である。

 

【ティーエスワンの有効成分】

◆テガフール:抗がん作用

◆ギメラシル:作用の持続を助ける作用

◆オテラシルカリウム:副作用を軽減させる作用

 

ティーエスワン(TS-1)の特徴

ティーエスワン(成分名:テガフール/ギメラシル/オテラシルカリウム)は、様々な癌に対して適応を持つことが特徴だ。

手術後の再発を抑制する目的で投与されることが多く、胃がんの標準治療では28日間服薬14日間休薬を1サイクルとして1年間継続して服用する。

 

用法用量は体表面積から決定される。

なお、増量する場合は1クールごとに1段階までとされている。

 

重要なのはティーエスワンを継続して服用することだ。

そのため、副作用の発生に注意を払い、必要に応じて休薬や減量をすることがある。

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ティーエスワン(TS-1)の主な副作用

ティーエスワンの代表的な副作用としては、以下のようなものが報告されている。

下痢

下痢の副作用は全体の2割程度の患者に見られ、服薬開始後3週目くらいまでに現れることが多い。

 

下痢の副作用に対しては、ロペミン(成分名:ロペラミド)が一緒に処方されることが多い。

その他にもビスマス製剤、タンニン酸アルブミン、天然ケイ酸アルミニウムなどが使われることもある。

 

水っぽい便が続く場合や排便の回数が通常よりも4回以上多くなった場合は、脱水症状を起こす可能性がある。

そのため、このような症状が現れたら、主治医に相談するよう促すべきだ。

 

また食物繊維の多い食べ物、脂っこいもの、 香辛料を多く使った料理を避けることや、脱水症状を防ぐ目的で水分を多くとるようアドバイスすることも重要である。

 

吐き気

吐き気は2〜3割程度の患者に見られる副作用だ。

吐き気に対しては、プリンペラン(成分名:メトクロプラミド)やカイトリル(成分:グラニセトロン)が併用されることがある。

 

吐き気が現れた場合は、横になったり、深呼吸をするようアドバイスすると良い。

また、体を締め付けるような服を着ないことも、吐き気を避けるための良い手段である。

 

口内炎

口内炎は全体の2割程度の患者に見られ、TS-1服用後3週間以内に見られることが多い。

二次感染を避けるために、口の中を清潔に保つことが重要である。

 

口内炎が現れた場合は、デキサルチン口腔内軟膏(成分名:デキサメタゾン)や咳嗽用ハチアズレ顆粒が使われることがある。

熱い食べ物や塩分・酸味の強いもの、酒、タバコは控えるよう伝えるべきである。

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