服薬指導

点眼薬(目薬)を2種類以上さす時の正しい順番を解説する

更新日:

点眼薬を2種類以上使っているという人は珍しくない。

複数の目薬を使っている時に重要なのが点眼する順番だ。

 

なぜなら間違った順番で点眼薬を使うと、効果を十分に発揮できないことがあるからだ。

そこでこの記事では、2種類以上の点眼薬を使う場合の正しい順番についてまとめた。

 

スポンサーリンク

点眼薬の種類

点眼薬は大きく分けて4種類ある。

それが水性点眼薬懸濁性点眼薬油性点眼薬眼軟膏だ。

 

水性点眼薬

水性点眼薬は、水に溶けやすく水溶液中での安定性が高い目薬である。

代表的な水性点眼薬としては以下のようなものが挙げられる。

 

【主な水性点眼薬】

◆アレジオン

◆ヒアレイン

◆サンピロ

◆チモプトール

 

懸濁性点眼薬

懸濁性点眼薬は、水に溶けにくいが水溶液中で安定な目薬である。

代表的な懸濁性点眼薬としては以下のようなものが挙げられる。

 

【主な懸濁性点眼薬】

◆カリーユニ

◆アゾルガ

◆フルメトロン

 

油性点眼薬

油性点眼薬は、水に溶けにくく水溶液中で不安定な目薬である。

代表的な油性点眼薬としては以下のようなものが挙げられる。

 

【主な油性点眼薬】

◆インドメロール

 

眼軟膏

油性点眼薬と同様、眼軟膏も水に溶けにくく水溶液中で不安定な目薬である。

代表的な眼軟膏としては以下のようなものが挙げられる。

 

【主な眼軟膏】

◆エコリシン眼軟膏

◆ゾビラックス眼軟膏3%

◆ネオメドロールEE軟膏

 

眼軟膏の塗り方については以下の記事が詳しい。

>>> 眼軟膏の正しい塗り方

 

2種類以上の点眼薬(目薬)をつかう際の正しい順番

点眼薬(目薬)を複数使う場合、点眼する順番に注意が必要である。

基本的には水性点眼薬、懸濁性点眼薬、油性点眼薬、眼軟膏の順番で点眼すると良い。

ただし、医師から順番を指示されている場合は、この限りではない。

 

1:水性点眼薬

1番最初に使うのは水性点眼薬である。

なぜかというと、懸濁性点眼薬や油性点眼薬、眼軟膏の後に水性点眼薬を使うと、スムーズに吸収されないためだ。

 

ちなみに複数の水性点眼薬をつかう場合は、1番効果を期待したい水性点眼薬を最後に使う。

つまり、優先度の低い水性点眼薬→優先度の高い水性点眼薬の順番で使うということだ。

これは先に点眼した目薬のほうが、目からあふれ出る量が多いためである。

 

例を出して説明しよう。

あなたは、かゆみ止めの目薬と目の乾きを改善する目薬の2種類を処方されているとする。

そして、あなたは目のかゆみをなんとしても止めたい。

その場合は、目の乾きを改善する目薬を使った後にかゆみ止めの目薬を使った方が良いということである。

 

2:懸濁性点眼薬

水性点眼薬の次に使うのが懸濁性点眼薬である。

一般的に懸濁性点眼薬は吸収されるのが遅い。

そのため、懸濁性点眼薬を水性点眼薬前に使用すると、水性点眼薬の吸収を阻害する可能性があるのだ

 

3:油性点眼薬

油性点眼薬は、その名前の通り水に溶けにくい目薬である。

そのため油性点眼薬を最初に使ってしまうと、水性点眼薬や懸濁性点眼薬を弾いてしまう可能性があるのだ。

したがって、油性点眼薬は水性点眼薬や懸濁性点眼薬の後に使用する必要がある。

 

4:眼軟膏

油性点眼薬と同様に眼軟膏も水をはじく特性(疎水性)がある

特に眼軟膏は、目にとどまる時間が長い。

そのため最初に眼軟膏を使ってしまうと他の目薬を弾いてしまうので、医師の指示が特にないようなら1番最後に点眼した方が良い。

 

スポンサーリンク

点眼薬(目薬)を点眼する際の注意点

目薬をさす順番以外の注意点としては。以下のようなものがある。

 

1:使用間隔を空ける

複数の点眼薬(目薬)を使う場合は、5分以上の間隔を空けてから使用する。

眼にはだいたい1滴程度の目薬しか入らないと言われている。

 

そのため、複数の目薬を1度に使ってしまうと目薬が眼から溢れ出てしまい、ちゃんと薬が吸収されなくなってしまう。

 

詳しくは以下の記事を参照してほしい。

>>> よく分かる目薬(点眼薬)の正しい使い方

 

2:保管場所に注意する

ほとんどの点眼薬は、室温(1℃から30℃)で直射日光が当たらない涼しい場所に保管する。

ただし、なかには冷所保存する必要がある点眼薬もあるので注意が必要だ。

 

室温が1℃〜30℃であるのに対し、冷所保存とは15℃以下のことを指す。

冷蔵庫の中は10℃以下で保たれているので、冷所保存と指示された場合は冷蔵庫で保管して問題ない。

代表的な冷所保存のとしては、緑内障治療薬のキサラタン点眼液がある。

 

また色のついた袋に入った目薬をもらった場合は、光に当たらないよう保管しなければならない目薬である可能が高い。

そのため、目薬をさし終わったら必ず袋に入れて保管する必要がある。

 

*冷所保存:冷蔵庫など温度の低い場所で保存

*遮光保存:光が当たらないように保存

 

3:コンタクトレンズを外してから使用する

基本的に点眼薬(目薬)はコンタクトレンズをはずしてから使用する。

これは目薬に含まれる有効成分・保存剤がレンズに吸着して、目に刺激を与えるなどの悪影響を及ぼすことがあるためである。

 

詳しくは以下の記事を参照してほしい。

>>> コンタクトをつけたまま目薬をつけてはダメな理由とは?

 

4:使用期限の目安は1ヶ月

点眼薬の使用期限の目安は開封後約1ヶ月である。

なぜかというと、開封後に空気に触れたり、使う際にまつげに当たったりするため、清潔に保つのが難しいからだ。

 

そのため目薬が余ったとしても「また症状が悪くなったら使おう」と考えて保管しておくのは良くない。

目薬を開封して1ヶ月程度経過したら処分することが推奨される。

RELATED

-服薬指導

Copyright© 週刊 薬剤師日記 , 2018 All Rights Reserved.