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「適宜増減」、「適宜増量」、「適宜減量」の違いとは?

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添付文書の用法・用量の項目には、「適宜増減」、「適宜増量」、「適宜減量」と書かれていることがある。

意外とこれらの違いが分からないという人も多いのではないだろうか。

 

実はこれらのワードはとても重要である。

なぜなら「適宜増減」、「適宜増量」、「適宜減量」が書いてあるか・書いていないかで見えてくる薬の特徴があるからだ。

そこでこの記事では、「適宜増減」、「適宜増量」、「適宜減量」の違いについてまとめた。

 

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「適宜増減」とは

最初に「適宜増減とはどういう意味なのか」について確認したい。

結論から言うと、適宜増減とは一般的に「通常量の2倍、または半分くらい」を意味する。

 

そのため一般的な用量よりも、2倍から半分くらいであれば特に問題ないと考えて良い。

ただし「1日の最大量は〇〇mgまでとする」と記載がある場合は、この限りではない。

 

【適宜増減とは】

通常量の2倍(または半分)くらい

 

適宜増減の記載がない場合はどうする?

添付文書には「適宜増減の記載がある薬」と「適宜増減の記載がない薬」がある。

例えば、抗生物質のジスロマックは「適宜増減の記載がない薬」だ。

 

では「適宜増減」の記載がない場合は、どうすれば良いのか。

結論から言うと適宜増減の記載がない薬は「厳密に用法・用量を守らないといけない薬」だ。

 

つまり適宜増減の記載がない薬にも関わらず、添付文書上の用法・用量ではない場合は、疑義照会が必要となる。

特に用量が通常よりも多い場合は、過量投与の可能性があるため、疑義照会が必須となる。

 

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「適宜増量」と「適宜減量」の記載で見るべきポイント

前述の通り、適宜増減は一般的に「通常量の2倍(または半分)くらい」を意味する。

そのため「適宜増量」は、「通常量の2倍くらい」

そして「適宜減量」は、「通常量の半分くらい」を意味する。

 

適宜増量の注意点

適宜増量の記載がある薬で見るべきポイントは、「ちゃんと薬が効いているのか」ということだ。

適宜増量の記載がある薬は、患者ごとに効果が現れる服用量が異なるので、様子を見ながら投与量を決めていく必要がある。

 

適宜増量の記載がある薬としては、オイグルコン(成分名:グリベンクラミド)やクラリス(成分名:クラリスロマイシン)、プロペシア(成分名:フィナステリド)などが挙げられる。

 

【適宜増量の記載がある主な薬】

オイグルコン(成分名:グリベンクラミド)

◆クラリス(成分名:クラリスロマイシン)

◆プロペシア(成分名:フィナステリド)

 

適宜減量の注意点

では「適宜減量」の記載がある場合は、何に注意すれば良いのだろうか?

それは、「副作用が現れていないか」だ。

 

適宜減量の記載がある薬の添付文書に書いてある用量は「最大投与量」なのである。

そのため患者の症状を確認しつつ減量を行い、増量することはできない。

 

要約すると、添付文書に書いてある用量を超えない範囲で使用し、患者に副作用が現れていないかを確認しつつ投与量を減量していくのである。

適宜減量の記載がある薬としてはベザトール(成分名:ベザフィブラート)アリセプト(成分名:ドネペジル)ゼチーア(成分名:エゼチミブ)などが挙げられる。

 

【適宜減量の記載がある主な薬】

ベザトール(成分名:ベザフィブラート)

アリセプト(成分名:ドネペジル)

ゼチーア(成分名:エゼチミブ)

 

まとめ

以上のように、「適宜増減」、「適宜増量」、「適宜減量」の記載から、その薬の特徴が分かる。

まとめると以下のようになる。

 

【適宜増減】

◆通常量の2倍(または半分)くらい

◆ただし1日の最大服用量の記載がある場合は、その量を超えてはいけない

 

【適宜増量】

◆通常量の2倍くらい

◆ちゃんと薬が効いているのかを確認しつつ増量する薬

 

【適宜減量】

◆通常量の半分くらい

◆添付文書に書いてある用量=最大投与量

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