消化器疾患治療薬

アシノン錠(ニザチジン)の効果・特徴・副作用

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アシノン錠(ニザチジン)の効能・効果

アシノン錠(成分名:ニザチジン)は、H₂受容体拮抗薬に分類される消化性潰瘍治療薬だ。

より簡単に言うと、アシノン錠(成分名:ニザチジン)は「胃酸の分泌を抑える薬」ということである。

 

【アシノン錠の効能・効果】

1:胃潰瘍

2:十二指腸潰瘍

3:逆流性食道炎

4:急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善(75mg錠のみ)

 

アシノン錠(ニザチジン)の作用機序

胃酸によって胃や十二指腸がダメージを受けると、「消化性潰瘍」が引き起こされる。

通常であれば、胃は粘液によって守られているので傷つくことはない。

しかし「胃酸の増加」や「粘液の減少」などの理由により、胃をしっかりと守れない状態だと、消化性潰瘍が引き起こされてしまう。

 

ここから分かることは「胃酸の分泌を減らす」または「胃を守る粘液を増やす」ことができれば、消化性潰瘍を改善できるということである。

アシノン錠(成分名:ニザチジン)は、この2つのアプローチのうち、胃酸の分泌を減らすことによって消化性潰瘍を改善する薬だ。

 

胃酸の分泌には胃の壁細胞が関与している。

胃の壁細胞にはM受容体、H₂受容体、G受容体が存在しており、それぞれの受容体にアセチルコリン・ヒスタミン・ガストリンが作用することによって、プロトンポンプから胃酸が分泌されるようになる。

 

特に胃酸の分泌に関与しているのが「H₂受容体」だ。

要するにヒスタミンがH₂受容体に結合するのをブロックできれば、胃酸の分泌を抑制することができる。

 

このような作用機序により、消化性潰瘍の症状を改善するのがアシノン錠(成分名:ニザチジン)だ。

 

H2ブロッカー作用機序

 

つまりアシノン錠(成分名:ニザチジン)は、ヒスタミンがH₂受容体に結合するのをブロックして、胃酸の分泌を抑制することにより、消化性潰瘍の症状を改善するのである。

 

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アシノン錠(ニザチジン)の特徴

アシノン錠(成分名:ニザチジン)には、以下のような特徴がある。

唾液分泌促進作用がある

アシノン錠(成分名:ニザチジン)は、「唾液の分泌を促進する作用」を持つ。

実は唾液には、食道粘膜に残った酸を中和し食道を守る働きがある。

そのため消化器疾患の症状がある場合、酸から体を守るためにも唾液の分泌促進は非常に重要な役割を果たしているのだ。

 

さらに唾液には食べ物を分解する「アミラーゼ」と呼ばれる酵素が含まれているため、唾液の分泌が促進されることにより、食べ物の消化をしやすくなるというメリットもある。

 

この唾液分泌促進作用は、アシノン錠(成分名:ニザチジン)の「アセチルコリンエステラーゼ阻害作用」によるものだ。

実はアセチルコリンには、唾液分泌を促す作用が認められている。

 

そこで、アセチルコリンを分解してしまうアセチルコリンエステラーゼの働きを抑制することによって、アセチルコリンが分解されないようにする。

アセチルコリンが分解されなくなった結果、唾液の分泌が促進されるようになるのだ。

 

腎排泄型の薬

アシノン錠(成分名:ニザチジン)は、腎臓から排泄されるタイプの薬である。

腎臓から排泄されるので、腎機能が低下している人に使用すると、薬の有効成分が体の中に長く留まりやすくなる。

 

そのため腎機能が低下している人に使う場合は、服用量を調節しなければならない。

その他のH₂ブロッカーとの違いについては、以下の記事が詳しい。

>>> H₂受容体拮抗薬(H₂ブロッカー)の違い・比較

 

副作用が少ない

アシノン錠(成分名:ニザチジン)をはじめとするH₂ブロッカーの副作用の発現率は、約2%とかなり低い。

そのため比較的安全に服用可能である。

 

代謝にCYPの関与が低い

アシノン錠(成分名:ニザチジン)の代謝は、CYPの関与が低いとされている。

そのためアシノン(成分名:ニザチジン)は、薬の相互作用が少ないと考えられる。

 

市販薬として販売されている

アシノン錠(成分名:ニザチジン)は「アシノンZ」という名称で市販薬としても販売されている。

薬局やドラッグストアなどで購入可能なので、病院へ行って診察を受ける時間がない人にとっては良い選択肢と言える。

 

PPIに比べると効果が弱い

アシノン錠(成分名:ニザチジン)をはじめとするH₂ブロッカーは、プロトンポンプ阻害薬(PPI)に比べると胃酸分泌抑制作用が弱い。

これはH₂ブロッカーとプロトンポンプ阻害薬(PPI)の作用機序の違いに由来する。

 

プロトンポンプ阻害薬(PPI)は、その名の通りプロトンポンプを阻害する。

胃酸の出口であるプロトンポンプをブロックするので、プロトンポンプ阻害薬はH₂受容体・M受容体・G受容体経由の胃酸分泌を全て抑制できるのだ。

 

一方H₂ブロッカーは、H₂受容体経由の胃酸分泌は抑制できるが、M受容体とG受容体経由で分泌される胃酸を止めることができない。

また胃酸の出口であるプロトンポンプをブロックする作用もない。

 

このような作用機序の違いから、アシノン錠(成分名:ニザチジン)をはじめとするH₂ブロッカーよりも、プロトンポンプ阻害薬の方が効果が高いのである。

 

アシノン錠(ニザチジン)の飲み方

通常、アシノン錠(成分名:ニザチジン)は、以下の量を服用する。

 

【アシノン錠の用法・用量】

▼胃潰瘍、十二指腸潰瘍

1回の服用量:150mg

1日の服用回数:2回(朝食後、就寝前に服用)

1日の最大服用量:年齢,症状により適宜増減

 

*1回300mg、1日1回(就寝前)の服用も可能

*あくまでも原則の用法・用量なので、主治医から指示された通りに服用すること

 

▼逆流性食道炎

1回の服用量:150mg

1日の服用回数:2回(朝食後、就寝前に服用)

1日の最大服用量:年齢,症状により適宜増減

 

*あくまでも原則の用法・用量なので、主治医から指示された通りに服用すること

 

▼急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変の改善

1回の服用量:75mg

1日の服用回数:2回(朝食後、就寝前に服用)

1日の最大服用量:年齢,症状により適宜増減

 

*あくまでも原則の用法・用量なので、主治医から指示された通りに服用すること

 

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アシノン錠(ニザチジン)の飲み合わせ

アシノン錠(成分名:ニザチジン)には、絶対に併用してはいけない併用禁忌となる薬はない。

 

【アシノン錠の併用禁忌薬】

なし

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アシノン錠(ニザチジン)の注意点

アシノン錠(成分名:ニザチジン)を服用する際は、以下の点に注意する必要がある。

 

【アシノン錠の注意点】

◆自己判断で服用を中止しない

理由:すぐに痛みはなくなるが、完治したわけではないため

 

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アシノン錠(ニザチジン)の禁忌

アシノン錠(成分名:ニザチジン)の添付文書(薬の説明書)には、禁忌の記載はない。

*禁忌:アシノン錠を絶対に使用してはいけない人の条件を示す項目

 

アシノン錠(ニザチジン)の副作用

アシノン錠(成分名:ニザチジン)の主な副作用としては、「発疹・皮疹」、「便秘」、「下痢」などが報告されている。

 

【アシノン錠の主な副作用】

◆発疹・皮疹

◆便秘

◆下痢

 

またアシノン錠(成分名:ニザチジン)には、以下の重大な副作用が報告されている。

 

【アシノン錠の重大な副作用】

◆ショック,アナフィラキシー様症状

症状:蕁麻疹、血圧低下、呼吸が苦しいなど

 

◆再生不良性貧血、汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少

症状:体がだるい、めまい、立ちくらみ、頭痛、発熱、喉の痛み、青あざができやすい、出血しやすい等

 

◆劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全

症状:体がだるい、吐き気、食欲不振、皮膚・白目が黄色くなるなど

 

*副作用のような症状が現れた場合は、速やかに主治医に相談すること

 

アシノン錠(ニザチジン)を飲み忘れたら

アシノン錠(成分名:ニザチジン)を飲み忘れたら、気づいた時にすぐ服用する。

ただし次の服用時間が近い場合は、次の服用時間に1回分だけ服用する。

絶対に2回分を1度に服用してはいけない。

>>> 他の消化器疾患治療薬をチェックする

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