痛風発作・高尿酸血症治療薬

病院で処方される痛風の薬について分かりやすく解説する

更新日:

代表的な生活習慣病の1つに痛風がある。

痛風は激痛が走る病気で、日常生活に支障をきたしてしまうこともある。

そこでこの記事では、痛風の治療に使われる薬についてまとめた。

 

スポンサーリンク

痛風とは

痛風は「風に当たっただけでも激痛が走る」と言われるほどの痛みを引き起こす病気だ。

尿酸値の高い状態(7.0mg/dl以上)が持続することで、痛風は引き起こされる。

 

尿酸値が高い状態を高尿酸血症と呼ぶ。

この状態を放置してしまうと、関節内に尿酸塩結晶が沈着し炎症を起こしてしまう。

その結果、足の親指の付け根などが赤く腫れあがり激痛が走るようになる。

 

これが痛風発作だ。

痛風発作の痛みは耐え難いほどの痛みであり、日常生活に支障をきたすレベルである。

 

痛みが現れやすい部位としては、足の親指の付け根が全体の約70%を占める。

その他にも膝やアキレス、かかとなどに生じることもある。

男性の発症率が非常に高く、特に30-50歳での発症率が高い。

 

一方、女性の発症率は痛風患者の全体の1割程度である。

これは女性ホルモンに尿酸排泄を促す作用があるためと言われている。

ただし閉経後は、尿酸を排泄する役割を持つ女性ホルモンの量が減少するので、女性でも痛風の症状がでやすくなる。

 

痛風の原因

痛風を考える上で、「尿酸とは何か」を最初に理解する必要がある。

尿酸とは簡単に言ってしまうと、老廃物の一種だ。

 

尿酸はプリン体から作られる。

プリン体とはDNAの原料なので、ヒトにとっては非常に重要なものである。

 

しかしプリン体の量が多くなり過ぎてしまうと、悪影響を及ぼしてしまう。

要するにプリン体が多くなると、尿酸の合成が多くなってしまうのだ。

 

通常、尿酸は尿中から排泄される。

だが血液中の尿酸が多くなることにより、血液に溶けることのできない尿酸が増える。

その溶けることのできなかった尿酸が、関節に沈着し結晶を作るのだ。

 

関節に沈着した尿酸結晶は、白血球に異物と認識される。

そして、白血球が尿酸結晶を排除しようと活性化する過程で炎症反応が起こる。

これが痛風発作による痛みの正体だ。

 

【痛風発作の起こり方】

1:血中の尿酸が増える

2:関節に尿酸の結晶ができる

3:白血球が尿酸結晶を異物と認識

4:白血球が尿酸結晶を排除しようとする

5:炎症反応が起こり、激しい痛みを感じる

 

痛風の原因としてよく挙げられるのは、「食生活の乱れ」「運動不足」「アルコールの過剰摂取」だ。

 

特に尿酸の原料となるプリン体を多く含む食品の摂取は避ける必要がある。

プリン体を多く含む食品としては、干し椎茸、煮干し、かつお節、ビール、レバーなどが挙げられる。

 

また過度のストレスによっても、高尿酸血症になりやすいと言われている。

そのため偏った食生活やストレスを避けることが、痛風の治療において非常に重要なのだ。

痛風

 

スポンサーリンク

痛風に使われる薬

痛風に使われる薬には、以下のようなものがある。

 

尿酸合成阻害薬

尿酸合成阻害薬は、その名の通り痛風の原因となる尿酸が作られるのを抑制する薬だ。

尿酸の産生には、キサンチンオキシダーゼと呼ばれる酵素が関与している。

この酵素の働きを阻害し、尿酸産生を抑制するのが尿酸合成阻害薬である。

 

【主な尿酸合成阻害薬】

ザイロリック(成分名:アロプリノール)

フェブリク(成分名:フェブキソスタット)

トピロリック、ウリアデック(成分名:トピロキソスタット)

 

尿酸排泄促進薬

尿酸排泄促進薬は、体内にある余分な尿酸を排出させる薬だ。

通常、尿酸は尿と一緒に排泄されるが、この時に排泄される尿酸の量はごくわずかである。

なぜならほとんどの尿酸は、近位尿細管で再び体内へ吸収されてしまうからだ。

 

ここから分かることは、近位尿細管での再吸収を抑制できれば尿酸の排泄を促進できるということだ。

このような作用機序により、尿酸排泄促進薬は体内の余分な尿酸を排出させるのである。

 

【主な尿酸排泄促進薬】

ユリノーム(成分名:ベンズブロマロン)

ベネシッド(成分名:プロベネシド)

 

尿アルカリ化薬

尿アルカリ化薬は、尿をアルカリ化することにより尿酸結石を防ぐ薬だ。

尿酸値が高く尿中への尿酸排泄が多いと、尿が酸性に傾く。

この時、尿酸結石ができやすくなってしまう。

 

そこで尿アルカリ化薬を服用することにより、尿をアルカリ化する。

こうすることにより、尿が酸性にならないので、尿酸結石を防ぐことができるのだ。

 

【主な尿アルカリ化薬】

ウラリット(成分名:クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム)

 

痛風発作治療薬

痛風発作治療薬は、その名の通り痛風発作時の激しい痛みを抑える薬である。

 

尿酸値が高いと、関節などに尿酸結晶が溜まりやすくなる。

この溜まった尿酸を、白血球が食べることによって痛風発作が生じるのだ。

つまり白血球が尿酸結晶に集まり食べる過程を抑制できれば、痛風の激しい痛みを鎮めることができるということだ。

 

このような作用機序により、痛風発作治療薬は痛風の激しい痛みを抑える作用を発揮する。

ただし、あくまでも痛みを抑えるだけであって、痛風を根本から治療する薬ではない。

 

【主な痛風発作治療薬】

コルヒチン

RELATED

-痛風発作・高尿酸血症治療薬

Copyright© 週刊 薬剤師日記 , 2018 All Rights Reserved.