エブランチルカプセル(ウラピジル)の効果・特徴・副作用

エブランチルカプセル(ウラピジル)の効能・効果

エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)は、α1受容体遮断薬に分類される「排尿障害治療薬」「高血圧治療薬」だ。

簡単に説明すると、エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)は「尿を出しやすくする作用」「血圧を下げる作用」を持つということである。

【エブランチルカプセルの効能・効果】

◆本態性高血圧症、腎性高血圧症、褐色細胞腫による高血圧症

◆前立腺肥大症に伴う排尿障害

◆神経因性膀胱に伴う排尿困難

エブランチルカプセル(ウラピジル)の作用機序

前立腺肥大症とは、前立腺が肥大することにより尿道が圧迫されている状態だ。

当然、尿の通り道である尿道が狭まってしまうと、尿の排出が困難になってしまう。

ここから分かることは、尿道が圧迫されないようにすれば、前立腺肥大による排尿障害を改善できるということだ。

尿道は、「尿道平滑筋」と呼ばれる筋肉に取り囲まれている。

この尿道平滑筋が収縮することにより、尿道が狭くなり尿が出にくくなっているのだ。

エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)をはじめとするα1受容体遮断薬は、「尿道平滑筋の緊張を和らげ、尿道が狭くなりすぎないようにする薬」だ。

尿道平滑筋は、交感神経によって支配されている。

交感神経が興奮している時は尿道平滑筋が収縮して尿道を狭くし、興奮していない時は尿道が狭くならない。

具体的に言うと、尿道平滑筋に存在するα1受容体が刺激されると、交感神経が興奮して尿道平滑筋が収縮し尿道が狭くなってしまう。

逆にα1受容体が刺激されなければ、尿道平滑筋が収縮しないので尿道が狭くならずにすむ。

【尿道が狭くなる機序】

1:尿道平滑筋のα1受容体が刺激される

2:交感神経の興奮

3:尿道平滑筋が収縮

4:尿道が狭くなる

ここから考えられることは、α1受容体を刺激すれば排尿が抑制されるのだから、逆にα1受容体が刺激されないようにすれば尿道が広がるので、排尿障害を改善できることが分かる。

このような作用機序により、排尿障害を改善するのがエブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)をはじめとするα1受容体遮断薬だ。

排尿障害α受容体阻害

つまりエブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)は、α1受容体を遮断することにより、尿道平滑筋が収縮するのを抑制し、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善するのである。

またエブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)は、「高血圧症」に対しても使用される。

実はα1受容体は、血管にも分布している。

血管におけるα1受容体が刺激されると血管が収縮し、血圧が上昇する。

ここから分かることは、血管のα1受容体が刺激されないようにすれば血管が収縮しないので、血圧の上昇を抑制できるということだ。

このような作用機序により、エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)は血圧を下げる作用を発揮する。

つまりエブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)は、α1受容体を遮断することにより血管の収縮を抑制し、血圧を下げるのである。

エブランチルカプセル(ウラピジル)の特徴

エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)には、以下のような特徴がある。

受容体選択性がない

α1受容体は何種類かあり、前立腺には「α1A受容体」、「α1B受容体」、「α1D受容体」が主に存在している。

【α受容体の主な役割】

α1A受容体:排尿障害に関与

α1B受容体:血管収縮に関与

α1D受容体:頻尿などに関与

前立腺肥大症に伴う排尿障害では、尿道や前立腺に分布しているα1A受容体と膀胱に分布しているα1D受容体へ選択的に作用することが望ましい。

しかしエブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)は、もともと高血圧治療薬として開発されたという経緯があり、選択性がない。

受容体選択性がないがため、服用を始めたばかりの時に「めまい・ふらつき」などが起こる可能性があるので、低用量から服用を始めるのが望ましい。

他の排尿障害治療薬であるユリーフ錠(成分名:シロドシン)フリバス錠(成分名:ナフトピジル)ハルナールD錠(成分名:タムスロシン)は、α1A受容体やα1D受容体に対する選択性が高く血圧への影響が少ない。

>>> 「ハルナール」、「ユリーフ」、「フリバス」の違い・比較

前立腺を縮小させる作用はない

エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)には、前立腺自体を縮小させる作用はない。

あくまでも症状を緩和するたけである。

そのため、エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)の服用を止めると、症状が元に戻ってしまう可能性がある。

めまい・ふらつきに注意

エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)をはじめとするα1受容体遮断薬の共通の副作用に、めまい・ふらつきがある。

特に「服用を始めたばかりの時」や「服用量が増えた時」に、めまい・ふらつきが起こりやすいので注意が必要である。

肝代謝型の薬剤

エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)は、肝代謝型の薬剤である。

肝機能の低下が見られる場合は、効果が適切に現れない可能性があるため、投与量の調節をするなどの対応がされる。

エブランチルカプセル(ウラピジル)の飲み方

通常、エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)は、以下の量を服用する。

【エブランチルカプセルの用法・用量】

本態性高血圧症、腎性高血圧症、褐色細胞腫による高血圧症

1日の服用量:30〜120mg

(1日30mgから開始し、効果が不十分な場合に増量する)

1日の服用回数:1日2回

服用タイミング:朝夕食後

1日の最高服用量:年齢、症状により増減

前立腺肥大症に伴う排尿障害

1日の服用量:30〜90mg

(1日30mgから開始し、効果が不十分な場合に増量する)

1日の服用回数:1日2回

服用タイミング:朝夕食後

1日の最高服用量:90mg

神経因性膀胱に伴う排尿困難

1日の服用量:30〜60mg

1日の服用回数:1日2回

服用タイミング:朝夕食後

1日の最高服用量:90mg

*あくまでも原則の用法・用量なので、主治医から指示された通りに服用すること

エブランチルカプセル(ウラピジル)の飲み合わせ

エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)には、絶対に一緒に服用してはいけない併用禁忌となる薬はない。

【エブランチルカプセルの併用禁忌】

なし

エブランチルカプセル(ウラピジル)の注意点

エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)を服用する際は、以下の点に注意する必要がある。

【エブランチルカプセルを服用する際の注意点】

◆車の運転をはじめとする危険を伴う機械の操作を控える

理由:めまいが現れることがあるため。

◆カプセルから薬を出して服用しない

理由:急激な血圧低下が現れる可能性があるため。

エブランチルカプセル(ウラピジル)の禁忌

エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)は、以下に該当する人は服用してはいけない。

【エブランチルカプセルの禁忌】

◆エブランチルカプセルの成分に対し過敏症(アレルギー)のある人

理由:体質的に相性がよくない可能性があるため

エブランチルカプセル(ウラピジル)の副作用

エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)の主な副作用としては「頭痛」、「めまい・ふらつき」、「立ちくらみ」、「吐き気」などが報告されている。

【エブランチルカプセルの主な副作用】

◆頭痛

◆めまい・ふらつき

◆立ちくらみ

◆吐き気

またエブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)には、以下の重大な副作用が報告されている。

【エブランチルカプセルの重大な副作用】

◆肝機能障害、黄疸

症状:体がだるい、吐き気、食欲不振、皮膚・白目が黄色くなる等

*副作用のような症状が現れた場合は、速やかに主治医に相談すること

エブランチルカプセル(ウラピジル)を飲み忘れたら

エブランチルカプセル(成分名:ウラピジル)を飲み忘れた場合、気付いた時にすぐ服用する

ただし次の服用時間が近い場合(2〜3時間)は、忘れた分の薬は服用しなくて良い。

絶対に2回分の薬を1度に服用してはいけない。

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