骨粗鬆症治療薬

アクトネル・ベネット錠(リセドロン酸)の効果・特徴・副作用

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アクトネル・ベネット錠の効能・効果

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)は、ビスホスホネート製剤(BP製剤)に分類される骨粗鬆症治療薬だ。

より簡単に言うと、アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)は、「骨量の減少を改善し、骨がもろくなるのを防ぐ薬」ということである。

 

またアクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)には、「骨が変形したり、厚くなるのを抑える作用(ページェット病)」が認められている。

 

【アクトネル・ベネット錠の効能・効果】

1:骨粗鬆症

2:骨ページェット病(17.5mg錠のみ)

 

アクトネル・ベネット錠の作用機序

骨粗鬆症では、骨密度が減少し、骨がスカスカになってしまう。

骨粗鬆症が原因となる骨折は非常に多く、特に高齢者では骨折がキッカケとなり、寝たきり状態になることもある。

そのため薬を服用し、骨が脆くならないようにすることが非常に重要なのだ。

 

骨では破骨細胞による「骨吸収(骨の破壊)」と骨芽細胞による「骨形成」が繰り返し行われている。

通常、骨吸収と骨形成のバランスは保たれているため、骨がスカスカになり脆くなるということはない。

 

しかし骨粗鬆症の患者では、骨吸収と骨形成のバランスが崩れてしまっている。

つまり骨形成よりも骨吸収のスピードの方が速い状態になっているのだ。

その結果、骨がもろくなってしまうのである。

 

【骨粗鬆症の原因】

骨形成 < 骨吸収

 

前述の通り、骨吸収には破骨細胞が関与している。

破骨細胞には名前の通り、骨を壊す作用があるため、破骨細胞が働くことによって、骨はどんどん壊されて弱くなってしまう。

 

ここから分かることは、骨を壊す破骨細胞の働きを抑制できれば、骨が脆くなり骨折してしまうリスクを減らせるということだ。

 

このような作用機序により、骨が脆くなるのを防ぐのが、アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)を始めとするビスホスホネート製剤(BP製剤)である。

BP製剤 作用機序

 

つまりアクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)は、破骨細胞の働きを不活性化し、骨が破壊されるのを防ぐことにより、骨粗鬆症を改善するのである。

 

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アクトネル・ベネット錠の特徴

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)には、以下のような特徴がある。

起床時に服用する

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)は、起床時に服用する薬で、服用後30分は飲食を避けなければならない。

なぜかというと、アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)は、食事による影響を非常に受けやすいからだ。

 

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)を服用した時に、食べ物が胃の中にあると薬の吸収が阻害されてしまう。

その結果、期待する薬の効果を得られなくなる。

 

以上のような理由により、胃の中に何も入ってない起床時に服用し、服用後30分間は飲食を避けなければならない。

 

重大な副作用に顎骨壊死

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)は、顎骨壊死(がっこつえし)と呼ばれる重大な副作用が生じることがある。

顎骨壊死では、あごの骨が死滅し、骨が腐ったような状態になってしまう。

 

通常、顎骨壊死は歯科治療における合併症として発症すること多く、虫歯や抜歯などの治療を行った際に傷口がなかなか治らず、細菌感染などによって重症化しやすくなる。

そのため、歯科治療を行う際は、アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)の服用を休まなければならない。

 

特にビスホスホネート製剤を3年以上服用している患者では休薬が必要とされている。

休薬期間は約3ヶ月くらいが目安となっているが、服用期間が短い場合は、休薬期間は必要ないとされている。

 

3種類の規格が販売されている

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)は、「毎日服用タイプ(2.5mg錠)」、「週1回服用タイプ(17.5mg錠)」、「月1回服用タイプ(75mg)」の3種類が販売されている。

そのため患者の症状やライフスタイルに合わせて、薬を選択できる。

 

骨ページェット病に大して使われる

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)は、「骨ページェット病」に対する適応をもつ。(17.5mg錠のみ)

骨ページェット病では、骨が厚くなったり、変形してしまう。

 

非椎体骨折抑制効果を持つ

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)は、非椎体骨折を抑制する効果を持つ。

非椎体骨折とは、簡単に言うと「背骨以外における骨折」のことである。

 

ミネラルウォーターでの服用は避ける

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)は、ミネラルウォーターでの服用を避けなければならない。

これはカルシウムやマグネシウムなどのミネラルによって、アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)の吸収が阻害される可能性があるためだ。

 

第三世代ビスホスホネート製剤に属する

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)は、第三世代ビスホスホネート製剤に属する。

第一世代であるダイドロネル錠(成分名:エチドロン酸)と骨吸収抑制作用の強さを比べた場合、アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)の方が1000〜10000倍強いと言われている。

 

より詳しいビスホスホネート製剤の違いについては、以下の記事が詳しい。

>>> ビスホスホネート製剤の違い・比較

 

アクトネル・ベネット錠の飲み方

通常、アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)は、以下の量を服用する。

 

【2.5mg錠】(毎日服用タイプ)

◆骨粗鬆症

1回の服用量:2.5mg

1日の服用回数:1回(起床時に服用)

 

【17.5mg錠】(週1回服用タイプ)

◆骨粗鬆症

1回の服用量:17.5mg

1日の服用回数:1週間に1回(起床時に服用)

 

◆ベーチェット病(17.5mg錠のみ)

1回の服用量:17.5mg

1日の服用回数:1回(8週間毎日、起床時に服用)

 

【75mg錠】(月1回服用タイプ)

◆骨粗鬆症

1回の服用量:75mg

1日の服用回数:月1回(起床時に服用)

 

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アクトネル・ベネット錠の飲み合わせ

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)には、絶対に一緒に服用してはいけない併用禁忌となる薬はない。

 

【アクトネル・ベネット錠の併用禁忌薬】

なし

 

ただし水以外の飲み物(ミネラルウォーターを含む)や食べ物と一緒に服用すると、薬の吸収が低下して期待する薬の効果を得られない場合がある。

そのためアクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)の服用後、少なくとも30分は飲食を避けなければならない。

アクトネル・ベネット錠の注意点

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)を服用する際は、以下の点に注意する必要がある。

 

【アクトネル・ベネット錠を服用する際の注意点】

◆抜歯など歯の治療を受けている場合は相談する

理由:顎骨壊死・顎骨骨髄炎が発現する可能性があるため

 

◆起床してすぐにコップ1杯の水で服用し、30分は横にならない

理由:食道や胃に薬が留まると、潰瘍ができる可能性があるため

 

◆太ももや太ももの付け根あたりに痛みが現れたら相談する

理由:長期間の服用により大腿骨転子下骨折や大腿骨骨幹部骨折が報告されているため

 

◆妊娠中または妊娠の可能性がある場合は相談する

理由:動物実験で、母動物の死亡と胎児の骨化遅延が報告されているため

 

◆水以外の飲み物(ミネラルウォーターを含む)や食べ物と一緒に服用しない

理由:薬の吸収が低下し、期待する薬の効果を得られなくなる可能性があるため

 

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アクトネル・ベネット錠の禁忌

以下に該当する人は、アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)を服用してはいけないことになっている。

 

【アクトネル・ベネット錠の禁忌】

◆食道狭窄またはアカラシア(食道弛緩不能症)等の食道通過を遅延させる障害のある人

理由:食道や胃の粘膜が荒れたり、潰瘍ができる可能性があるため

 

◆アクトネル・ベネット錠の成分あるいは他のビスホスホネート系薬剤に対し過敏症(アレルギー)のある人

理由:体質的に相性が良くない可能性があるため

 

◆低カルシウム血症の人

理由:低カルシウム血症の副作用を引き起こす可能性があるため(破骨細胞の減少により、骨吸収が低下することによる)

 

◆服用時に30分以上、上半身を起こしていることのできない人

理由:食道や胃の粘膜が荒れたり、潰瘍ができる可能性があるため

 

◆妊婦または妊娠している可能性のある婦人

理由:動物実験で、母動物の死亡と胎児の骨化遅延が報告されているため

 

◆高度な腎障害のある人

理由:薬の成分の排泄が遅くなってしまう可能性があるため

 

アクトネル・ベネット錠の副作用

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)の副作用としては「腹部不快感」、「上腹部痛」、「吐き気」、「消化不良」、「便秘」、「胃炎」、「下痢」などが報告されている。

 

【アクトネル・ベネット錠の主な副作用】

◆腹部不快感

◆上腹部痛

◆吐き気

◆消化不良

◆便秘

◆胃炎

◆下痢

 

またアクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)には、以下の重大な副作用が報告されている。

 

【アクトネル・ベネット錠の重大な副作用】

◆上部消化管障害

症状:吐血、下血(肛門からの出血)、貧血、上腹部痛、心窩部痛(みぞおちの痛み)、上腹部の不快感など

 

◆肝機能障害、黄疸

症状:体がだるい、発熱、疲れやすい、皮膚・白目が黄色くなるなど

 

◆顎骨壊死・顎骨骨髄炎

症状:痛み、腫れ、膿、抜歯した箇所の骨が見えるなど

 

◆外耳道骨壊死

症状:外耳炎、耳漏(膿がでてくる)、耳の痛みなど

 

◆大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折

症状:太ももの痛みなど

 

*副作用のような症状が現れた場合は、速やかに主治医に相談すること

 

アクトネル・ベネット錠を飲み忘れたら

【2.5mg錠】(毎日服用タイプ)

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)を飲み忘れたら、気づいた時にすぐ服用する。

ただし、すでに何かを食べたり飲んだりした場合は、翌日に服用すれば良い。

 

【17.5mg錠】(週1回服用タイプ)

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)を飲み忘れたら、気づいた時にすぐ服用する。

ただし、すでに何かを食べたり飲んだりした場合は、翌日に服用すれば良い。

その後は、ふだん薬を飲んでいる曜日に服用する。

 

【75mg錠】(月1回服用タイプ)

アクトネル・ベネット錠(成分名:リセドロン酸)を飲み忘れたら、気づいた時にすぐ服用する。

ただし、すでに何かを食べたり飲んだりした場合は、翌日に服用すれば良い。

その後は、ふだん薬を飲んでいる日に服用する。

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