抗不整脈薬

病院で処方される不整脈治療薬について分かりやすく解説する

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代表的な心臓の病気の1つに、不整脈がある。

特に治療の必要のない不整脈もあるが、時に突然死を引き起こすこともある怖い病気だ。

そこでこの記事では、不整脈に使われる薬についてまとめた。

 

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不整脈とは

不整脈とは、心臓のリズムに異常がある状態だ。

つまり、心臓の収縮が適切に行われないため、心拍数やリズムに乱れが生じるのである。

 

不整脈には、大きく分けて2種類ある。

それが「頻脈性不整脈」「徐脈性不整脈」だ。

 

頻脈性不整脈

頻脈性不整脈とは、その名の通り拍動の多い不整脈だ。

具体的には1分間に100回以上のものを指す。

 

頻脈性不整脈では、胸がドキドキする(動悸)・めまい・胸が苦しい・吐き気などが主な症状である。

通常、薬物治療が行われるのは、頻脈性不整脈である。

 

【頻脈性不整脈の主な症状】

◆1分間に100回以上の脈拍

◆動悸

◆めまい

◆胸の苦しみ

◆吐き気

 

徐脈性不整脈

徐脈性不整脈は、脈拍が通常より少なく1分間に60回未満のものを指す。

(通常の脈拍は60‐100回くらい)

 

主な症状としては、息切れ・疲れやすいなどが挙げられる。

徐脈性不整脈は、薬物治療よりも人口ペースメーカーによる治療が主体となる。

 

【徐脈性不整脈】

◆1分間に60回未満の脈拍

◆息切れ

◆疲れやすい

 

不整脈の原因

不整脈が生じる原因としては、多くの理由が考えられている。

例えば、洞房結節における異常などの「心臓の病気」「喫煙」「寝不足」「過度の飲酒」、精神的ストレス(リストラ、転職、家族の死、受験、就職など)などの「生活習慣」によるものが挙げられる。

 

【不整脈の主な原因】

◆心臓の病気

◆喫煙

◆寝不足

◆過度の飲酒

◆生活習慣

 

生活習慣に特に問題がないにもかかわらず、動悸やめまいなどの不整脈のような症状が見られる場合は、心臓の異常または他の要因が考えられるので、早めに受診するのが望ましい。

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不整脈に使われる薬

不整脈は、心臓の洞房結節から発生した電気刺激が伝わる過程に問題があるため生じる。

簡単な例を挙げると、洞房結節が過剰に電気刺激を発生させてしまうと脈拍が速くなるし(頻脈)、うまく刺激が伝わらないと脈拍が遅くなってしまう。(徐脈)

 

この心臓に伝わる刺激のことを、専門用語で「活動電位」と呼ぶ。

活動電位の発生には、ナトリウムイオン・カリウムイオン・カルシウムイオンが関与しており、心筋の細胞膜をこれらのイオンが出入りすることによって活動電位が発生する。

 

そのため不整脈の薬物治療では、イオンの出入りを阻害し、心筋細胞の興奮を抑えることが治療の基本方針となる。

不整脈に使われる薬には、以下のようなものがある。

 

Naチャネル遮断薬

前述の通り、活動電位の発生にはナトリウムイオン・カリウムイオン・カルシウムイオンが関与している。

心筋の細胞膜をこれらのイオンが出入りすることによって活動電位が発生するのだ。

 

Naチャネル遮断薬は、ナトリウムイオンの流入を阻害し、心臓の筋肉が異常な興奮をするのを抑えることによって、脈の乱れを整える。

 

【主なNaチャネル阻害薬】

アミサリン(成分名:プロカインアミド)

リスモダン(成分名:ジソピラミド)

シベノール(成分名:シベンゾリン)

ピメノール(成分名:ピルメノール)

アスペノン(成分名:アプリンジン)

メキシチール(成分名:メキシレチン)

タンボコール(成分名:フレカイニド)

サンリズム(成分名:ピルシカイニド)

プロノン(成分名:プロパフェノン)

 

β遮断薬

心臓にはβ受容体と呼ばれる部位が存在する。

この部位に特定のホルモンがくっつくと、心臓の働きが活性化するのだ。

β遮断薬は、β受容体へのホルモンの結合を阻害することにより、心臓の働きを抑え脈の乱れを整える。

 

【主なβ遮断薬】

インデラル(成分名:プロプラノロール)

ミケラン(成分名:カルテオロール)

カルビスケン(成分名:ピンドロール)

ハイパジール(成分名:ニプラジロール)

ナディック(成分名:ナドロール)

テノーミン(成分名:アテノロール)

メインテート(成分名:ビソプロロール)

セロケン、ロプレソール(成分名:メトプロロール)

 

Kチャネル遮断薬

前述の通り、活動電位の発生にはナトリウムイオン・カリウムイオン・カルシウムイオンが関与している。

心筋の細胞膜をこれらのイオンが出入りすることによって活動電位が発生するのだ。

 

Kチャネル遮断薬は、カリウムイオンが心筋細胞の外へ排出されるのを抑制し、心臓の筋肉が異常な興奮をするのを抑えることによって、脈の乱れを整える。

 

【主なKチャネル阻害薬】

アンカロン(成分名:アミオダロン)

ソタコール(成分名:ソタロール)

 

カルシウム拮抗薬

前述の通り、活動電位の発生にはナトリウムイオン・カリウムイオン・カルシウムイオンが関与している。

心筋の細胞膜をこれらのイオンが出入りすることによって活動電位が発生するのだ。

 

カルシウム拮抗薬は、カルシウムイオンの流入を阻害し、心臓の筋肉が異常な興奮をするのを抑えることによって、脈の乱れを整える。

 

【主なカルシウム拮抗薬】

ヘルベッサーR (成分名:ジルチアゼム)

◆ワソラン(成分名:ベラパミル)

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