狭心症治療薬 高血圧治療薬

ケルロング錠(ベタキソロール)の効果・特徴・副作用

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ケルロング錠(ベタキソロール)の効能・効果

ケルロング錠(成分名:ベタキソロール)は、β遮断薬に分類される高血圧・狭心症治療薬だ。

簡単に説明すると、ケルロング錠(成分名:ベタキソロール)は「血圧を下げる作用」「心臓への負担を減らし、狭心症発作を予防する作用」をもつということである。

 

【ケルロング錠の効能・効果】

1:本態性高血圧症(軽症~中等症)

2:腎実質性高血圧症

3:狭心症

 

ケルロング錠(ベタキソロール)の作用機序

高血圧症は、通常よりも血圧が高い状態だ。

血圧が高い状態が続くと、血管に負担がかかり、少しずつ血管が硬くなっていく。

 

これは「動脈硬化」と呼ばれ、脳梗塞・心筋梗塞・狭心症などの引き金になりうる。

このような合併症を予防するためにも、血圧を適切にコントロールする必要があるのだ。

 

血圧が上がってしまう理由の1つに「心臓の拍動」がある。

つまり心臓が拍動して、全身に送る血液が増えれば増えるほど、血圧が上がりやすくなるということだ。

 

心臓の働きをコントロールするのに重要な役割を果たすのが「β1受容体」で、β1受容体が刺激されると心臓の働きが活性化し、遮断されると心臓の働きが抑制される。

 

【β1受容体の働き】

刺激→心臓の働きが活発化

遮断→心臓の働きが抑制

 

ここから分かることは、心臓の働きを弱めれば血圧の上昇を抑制できるということである。

このような作用機序により、血圧を下げるのがケルロング錠(成分名:ベタキソロール)だ。

 

つまりケルロング錠(成分名:ベタキソロール)はβ1受容体を遮断し、心臓の働き過ぎを抑えることによって血圧を下げるのである。

 

またケルロング錠(成分名:ベタキソロール)は、狭心症に対しても使われる。

これはケルロング錠(成分名:ベタキソロール)が、β1受容体を遮断することにより、心臓の働き過ぎを抑えるので、心臓にかかる負担を軽減できるためである。

 

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ケルロング錠(ベタキソロール)の特徴

ケルロング錠(成分名:ベタキソロール)には、以下のような特徴がある。

β1受容体を選択的に遮断する

実はβ受容体には「β1受容体」と「β2受容体」がある。

前述の通り、心臓に関与するβ1受容体は、狭心症や高血圧の治療に非常に重要な役割を果たしている。

 

一方β2受容体は気管支に存在し、刺激されると気管支を拡張させ、遮断されると気管支を収縮させる。

ここから分かることは、β1受容体に加えβ2受容体も遮断すると、気管支を収縮させてしまうので、気管支に由来する副作用が生じやすくなるということだ。

 

ケルロング錠(成分名:ベタキソロール)は、β受容体の中でもβ1受容体を選択的に遮断する。

そのため気管支への影響が少なく、ケルロング錠(成分名:ベタキソロール)は気管支喘息の人でも使用可能となっている。

 

1日1回の服用で効果を期待できる

ケルロング錠(成分名:ベタキソロール)は、長時間に渡って効果が持続する。

そのため、1日1回の服用で効果を期待できる。

 

腎実質性高血圧に対して使われる

ケルロング錠(成分名:ベタキソロール)は、本態性高血圧だけではなく、「腎実質性高血圧」に対しても使われる。

「腎実質性高血圧」に対する適応を持っているβ遮断薬は少なく、他にはセレクトール錠(成分名:セリプロロール)がある。

 

*腎実質性高血圧:腎臓の病気に由来する高血圧症

*本態性高血圧:一般的な高血圧症

 

ISA(‐)の薬剤

ISAとはIntrinsic Sympathomimetic Activityの頭文字で、簡単に言ってしまうと「ISA(+)はβ刺激作用を併せ持つβ遮断薬」、そして「ISA(‐)はβ刺激作用を持たないβ遮断薬」だ。

 

【ISA(+)とISA(‐)の違い】

ISA(+):β刺激作用を併せ持つβ遮断薬

ISA(‐):β刺激作用を持たないβ遮断薬

 

ケルロング錠(成分名:ベタキソロール)は、ISA(‐)の薬剤である。

ISA(-)は心臓の拍動を減少させるため、狭心症に対しての有効性が高いとされている。

 

ケルロング錠(ベタキソロール)の飲み方

通常、ケルロング錠(成分名:ベタキソロール)は、以下の量を服用する。

 

【ケルロング錠の用法・用量】

▼本態性高血圧症(軽症~中等症)

1日の服用量:5~10mg

1日の服用回数:1回

1日の最高用量:20mg

 

▼腎実質性高血圧症

1日の服用量:5mg

1日の服用回数:1回

1日の最高用量:10mg

 

▼狭心症

1日の服用量:10mg

1日の服用回数:1回

1日の最高用量:20mg

 

*あくまでも原則の用法・用量なので、主治医から指示された通りに服用すること

 

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ケルロング錠(ベタキソロール)の飲み合わせ

ケルロング錠(成分名:ベタキソロール)は、一緒に服用してはいけない併用禁忌となる薬はない。

 

【ケルロング錠の併用禁忌薬】

なし

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ケルロング錠(ベタキソロール)の注意点

ケルロング錠(成分名:ベタキソロール)を服用する際は、以下の点に注意する必要がある。

 

【ケルロング錠の注意点】

◆自己判断で服用を中止しない

理由:症状が悪化するおそれがあるため

 

◆高い場所での作業、車の運転を始めとする危険を伴う機械の操作は控える

理由:血圧が下がり、めまい・ふらつきが生じる可能性があるため

 

◆手術の予定がある場合は相談する

理由:手術前は服用しないほうがよいため

 

◆妊娠中または妊娠の可能性がある場合は相談する

理由:動物実験において、胎児への悪影響が報告されているため

 

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ケルロング錠(ベタキソロール)の禁忌

以下に該当する人は、ケルロング錠(成分名:ベタキソロール)を服用してはいけないことになっている。

 

【ケルロング錠の禁忌】

◆ケルロング錠の成分に対し過敏症(アレルギー)のある人

理由:体質的に相性が良くない可能性があるため

 

◆糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある人

理由:心臓の収縮力を過度に弱めるおそれがあるため

 

◆高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(II、III度)、洞房ブロックのある人

理由:症状を悪化させるおそれがあるため

 

◆心原性ショックのある人

理由:心機能を抑制し、症状を悪化させるおそれがあるため

 

◆肺高血圧による右心不全のある人

理由:心機能を抑制し、症状を悪化させるおそれがあるため

 

◆うっ血性心不全のある人

理由:心機能を抑制し、症状を悪化させるおそれがあるため

 

◆未治療の褐色細胞腫の人

理由:急激に血圧が上昇するおそれがあるため

 

◆妊婦又は妊娠している可能性のある婦人

理由:動物実験において、胎児への悪影響が報告されているため

 

ケルロング錠(ベタキソロール)の副作用

ケルロング錠(成分名:ベタキソロール)の主な副作用としては「脈が遅くなる(徐脈)」「フラフラする」「頭痛」「体がだるい」などが報告されている。

 

【ケルロング錠の主な副作用】

◆脈が遅くなる(徐脈)

◆フラフラする

◆頭痛

◆体がだるい

 

またケルロング錠(成分名:ベタキソロール)には、以下の重大な副作用が報告されている。

 

【ケルロング錠の重大な副作用】

完全房室ブロック心胸比増大心不全

症状:脈が遅くなる、体がだるい、息切れ、息苦しい、むくみ

 

*副作用のような症状が現れた場合は、速やかに主治医に相談すること

 

ケルロング錠(ベタキソロール)を飲み忘れたら

ケルロング錠(成分名:ベタキソロール)を飲み忘れたら、気づいた時にすぐ服用する。

ただし次の服用時間が近い場合は、忘れた分の薬は服用しなくてよい。

絶対に2回分の薬を1度に服用してはいけない。

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