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ルナベル配合錠の効果・特徴・副作用

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ルナベル配合錠の効能・効果

ルナベル配合錠は、合成エストロゲン(卵胞ホルモン)である「エチニルエストラジオール」と合成プロゲステロン(黄体ホルモン)である「ノルエチステロン」が配合されたホルモン製剤だ。

 

より簡単に言うと、ルナベル配合錠は「生理痛を始めとする月経に伴う諸症状を改善する薬」ということである。

 

【ルナベル配合錠の効能・効果】

1:月経困難症

 

ルナベル配合錠の作用機序

女性ホルモンには、大きく分けて2種類ある。

それが「黄体ホルモン(プロゲステロン)」「卵胞ホルモン(エストロゲン)」だ。

生理を一区切りとして、これらのホルモンが増減することにより、生理周期は作られている。

 

黄体ホルモンと卵胞ホルモンは、妊娠に備えるように「子宮内膜」を厚くさせる。

子宮内膜とは、簡単に言ってしまうと「受精卵のためのベッド」で、妊娠する上で非常に重要な役割を果たしている。

 

しかし妊娠が成立しないと、受精卵のためのベッドである子宮内膜は必要なくなるので、剥がれ落ちてしまう。

子宮内膜が剥がれ落ちる時に起こる出血が、いわゆる「生理」なのだ。

そしてこの時に生じる痛みが「月経困難症」である。

 

そこで、あらかじめ薬として「黄体ホルモン(プロゲステロン)」と「卵胞ホルモン(エストロゲン)」を補うことにより、体内におけるこれら2つのホルモン量が増え、脳が「妊娠している」と錯覚するようになる。

 

そうすると排卵が止まり、子宮内膜が厚くならなくなる。

その結果、「出血量」や「痛みの原因物質」の産生が減少し、月経困難症に伴う諸症状が和らぐのだ。

 

このような作用機序により、月経困難症に対して使われるのがルナベル配合錠である。

つまりルナベル配合錠は、「黄体ホルモン(プロゲステロン)」と「卵胞ホルモン(エストロゲン)」を補充することにより、排卵を止め、子宮内膜が厚くなるのを抑制することにより、月経困難症を改善するのだ。

 

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ルナベル配合錠の特徴

ルナベル配合錠には、以下のような特徴がある。

ルナベル配合錠LDとルナベル配合錠ULDの違い

ルナベル配合錠には「ルナベル配合錠LD」と「ルナベル配合錠ULD」の2種類が販売されている。

これらの薬は、含まれている有効成分は同じだが、「有効成分の含有量」が異なる。

 

合成黄体ホルモンである「ノルエチステロン」を1mg含有しているのは共通しているが、合成卵胞ホルモンである「エチニルエストラジオール」は「ルナベル配合錠LDが0.035mg」、「ルナベル配合錠ULDが0.02mg」を含有している。

 

【ルナベルLDの有効成分】

ノルエチステロン:1mg

エチニルエストラジオール:0.035mg

*LD:Low Dose

 

【ルナベル配合錠ULDの有効成分】

ノルエチステロン:1mg

エチニルエストラジオール:0.02mg

*ULD:Ultra Low Dose

 

 

卵胞ホルモンの配合量が少ないことから、ルナベル配合錠LDは「低用量ピル」に、ルナベル配合錠ULDは「超低用量ピル」に分類されている。

 

ホルモンの含有量が少なく副作用の軽減を期待できるため、「月経困難症」だけでなく「避妊」を目的として処方されることもある。

ただし避妊目的として使用されるピルは「低用量ピル」が現在では主流となっている。

 

血栓症の副作用に注意

ルナベル配合錠の代表的な副作用に「血栓症」がある。

血栓症の症状としては「足の急激な痛み」、「むくみ」、「頭痛」、「視力の低下」、「息切れ」、「胸の痛み」などが挙げられる。

 

これらの症状が現れた場合は、血栓症の副作用が疑われるので、服用を中止して速やかに医療機関に受診しなければならない。

 

長時間、同じ姿勢でいたり、水分の補給が十分でないと血栓症が起こりやすくなる。

そのため適度に体を動かし、こまめに水分補給をすることが非常に重要である。

 

タバコを控える

ルナベル配合錠の服用中は、タバコを控えなければならない。

これは血栓症のリスクを増大させる可能性があるためだ。

 

この危険性は「年齢」と「タバコを吸う本数」に関係があるとされ、35歳以上で1日15本以上吸う女性では特にリスクが高いとの報告がある。

 

ルナベル配合錠の飲み方

通常、ルナベル配合錠は、以下の量を服用する。

 

【ルナベル配合錠の用法・用量】

1日の服用量:1錠

1日の服用回数:1回

 

毎日一定の時刻に21日間服用し、その後7日間休薬する。

以上28日間を投与1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず、29日目から服用を再開し、以後同様に繰り返す。

 

*あくまでも原則の用法・用量なので、主治医から指示された通りに服用すること

 

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ルナベル配合錠の飲み合わせ

ルナベル配合錠は、以下に該当する薬との飲み合わせが悪い。

そのため、一緒に服用できない。

 

【ルナベル配合錠の併用禁忌薬】

◆オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル配合剤(商品名:ヴィキラックス配合錠)

理由:肝臓の検査値の1つであるALT(GPT)の上昇が高頻度に認められているため

 

また上記の薬以外でも、妊娠中であれば安易な薬の併用は控えるべきである。

なぜかというと、妊娠時期によっては薬による悪影響が胎児に出やすくなるためだ。

(詳しくは、以下の記事参照)

>>> 薬が妊娠に影響を与えやすい時期とは?

 

仮に併用したい薬があるのであれば、主治医または最寄りの薬剤師に相談した上で服用することが推奨される。

ルナベル配合錠の注意点

ルナベル配合錠を服用する際は、以下の点に注意する必要がある。

 

【ルナベル配合錠の注意点】

◆毎日、同じ時間に服用する

理由:期待する薬の効果を得られなくなるため

 

◆足の痛みやむくみ、頭痛、息切れ、視力の低下、胸の痛みなどが現れた場合、医療機関に受診する

理由:血栓症の可能性があるため

 

◆授乳中の人は相談する

理由:母乳の量的質的低下が起こり、薬が母乳中へ移行することによって、子どもに黄疸、乳房のはれが生じるおそれがあるため

 

◆妊娠中または妊娠している可能性がある場合は相談する

理由:新生女児の外性器の男性化が起こることがあるため

 

◆タバコを控える

理由:血栓症などの副作用の危険性を増大させる可能性があるため

 

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ルナベル配合錠の禁忌

以下に該当する人は、ルナベル配合錠を服用してはいけないことになっている。

 

【ルナベル配合錠の禁忌】

◆ルナベル配合錠の成分に対し過敏性素因(アレルギー)のある人

理由:体質的に相性が良くない可能性があるため

 

◆エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)、子宮頸癌及びその疑いのある人

理由:腫瘍の悪化あるいは腫瘍が生じるおそれがあるため

 

◆診断の確定していない異常性器出血のある人

理由:性器癌の疑いがあり、出血が性器癌による場合は、癌の悪化あるいは顕性化を促すことがあるため

 

◆血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患またはこれらの疾患にかかったことのある人

理由:これらの症状が悪化または再発するおそれがあるため

 

◆35歳以上で1日15本以上の喫煙者

理由:心筋梗塞等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告があるため

 

◆前兆(閃輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛の人

理由:前兆を伴わない患者に比べて、脳卒中などの脳血管障害が発生しやすくなるとの報告があるため

 

◆肺高血圧症または心房細動を合併する心臓弁膜症の人、亜急性細菌性心内膜炎にかかったことのある心臓弁膜症の人

理由:血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告があるため

 

◆血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症等)

理由:血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告があるため

 

◆血栓性素因のある人

理由:血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告があるため

 

◆抗リン脂質抗体症候群の人

理由:血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告があるため

 

◆手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内および長期間安静状態の人

理由:心血管系の副作用の危険性が高くなるおそれがあるため

 

◆重篤な肝障害のある人

理由:肝臓への負担が増加し、症状が悪化することがあるため

 

◆肝腫瘍のある人

理由:症状が悪化することがあるため

 

◆脂質代謝異常のある人

理由:血栓症などの副作用が発生しやすくなったり、症状を悪化させるおそれがあるため

 

◆高血圧のある人(軽度の高血圧の患者を除く)

理由:血栓症などの副作用が発生しやすくなったり、症状を悪化させるおそれがあるため

 

◆耳硬化症の患者

理由:症状が悪化することがあるため

 

◆妊娠中に黄疸、持続性そう痒症または妊娠ヘルペスにかかったことがある人

理由:症状が再発するおそれがあるため

 

◆妊婦または妊娠している可能性のある人

理由:妊娠中の服用に関する安全性が確立されていないため

 

◆授乳婦

理由:母乳の量的質的低下が起こり、薬が母乳中へ移行することによって、子どもに黄疸、乳房のはれが生じるおそれがあるため

 

◆骨成長が終了していない可能性がある人

理由:骨の成長が害される可能性があるため

 

◆オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル配合剤を投与中の人

理由:肝臓の検査値の1つであるALT(GPT)上昇が高頻度に認められているため

 

ルナベル配合錠の副作用

ルナベル配合錠の主な副作用としては「不正出血(月経以外の出血)」、「吐き気」、「頭痛」、「乳房不快感」などが報告されている。

 

【ルナベル配合錠の副作用】

◆不正出血(月経以外の出血)

◆吐き気

◆頭痛

◆乳房不快感

 

またルナベル配合錠には、以下の重大な副作用が報告されている。

 

【ルナベル配合錠の重大な副作用】

◆血栓症

症状:腹痛、胸の痛み、息苦しさ、頭痛、見えにくい、ふくらはぎの痛み、むくみ等

 

*副作用のような症状が現れた場合は、速やかに主治医に相談すること

 

ルナベル配合錠を飲み忘れたら

ルナベル配合錠を飲み忘れたら、気づいた時点で前日分の1錠を服用する。

そして当日分の薬も、通常の服用時間に服用する。

 

例えば「毎日、夜10時に服用中で月曜日に飲み忘れてしまい、火曜日の朝に飲み忘れに気づいた場合」。

その場合は飲み忘れた分の薬を火曜日の朝に服用し、当日分の薬は火曜日の夜10時に服用すれば良い。

 

また「毎日、夜10時に服用中で月曜日に飲み忘れてしまい、火曜日の夜10時に飲み忘れに気づいた場合」。

その場合は火曜日の夜10時に、月曜日に飲み忘れた薬と当日分の薬の計2錠を一緒に服用する。

 

そして「2日以上飲み忘れてしまった場合」。

この場合も1日飲み忘れてしまった場合と同様に、飲み忘れに気づいた時点で服用すれば良い。

 

ただし1日に服用できる錠数は2錠までとなっている。

絶対に1日に3錠以上を服用してはいけない。

>>> 他のホルモン製剤の効果・特徴・副作用を見る

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