脂質異常症治療薬

クレストール錠(ロスバスタチン)の効果・特徴・副作用

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クレストール錠(ロスバスタチン)の効能・効果

クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)は、HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン系薬)に分類される脂質異常症治療薬だ。

より簡単に言うと、クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)は「血液中のコレステロールを減らす薬」ということである。

 

【クレストール錠の効能・効果】

1:高コレステロール血症

2:家族性高コレステロール血症

 

*家族性高コレステロール血症:血液中の悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が、生まれつき正常値よりも明らかに多い病気

 

クレストール錠(ロスバスタチン)の作用機序

脂質異常症では、血中のコレステロールが、正常な範囲を超えている状態だ。

自覚症状のない病気ではあるが、脂質異常症は血管に負担をかけ、動脈硬化の原因となるため放っておくのは良くない。

 

動脈硬化は「脳梗塞」や「心筋梗塞」を引き起こすこともある。

そのため薬を服用して、血中のコレステロールを適切にコントロールしなければならない。

 

脂質異常症の原因となるコレステロールは肝臓で作られている。

コレステロールの材料となる物質が「アセチル-CoA」だ。

 

まずアセチル-CoAから、「HMG-CoA」が合成される。

そしてHMG-CoAに対して「HMG-CoA還元酵素」が作用することにより、メバロン酸へと変換され、最終的にコレステロールが作られる。

 

【コレステロールが合成される過程】

1:アセチル-CoAを材料にHMG-CoAが合成

2:HMG-CoA還元酵素によって、HMG-CoAがメバロン酸に変換

3:メバロン酸から何ステップか反応が進み、コレステロールが合成

 

コレステロールを減らす上で最も重要なのが、HMG-CoA還元酵素がHMG-CoAをメバロン酸に変換する段階である。(ステップ2)

なぜならHMG-CoA還元酵素がちゃんと働かなければ、HMG-CoAがメバロン酸へ変換されないので、コレステロール合成が進まないからだ。

 

ここから分かることは、HMG-CoA還元酵素の働きを阻害すれば、コレステロール合成を抑制できるということである。

このような作用機序により、血中のコレステロールを少なくするのが、クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)だ。

 

 

つまりクレストール錠(成分名:ロスバスタチン)は、HMG-CoA還元酵素の働きを阻害することにより、コレステロール合成を抑制するのである。

 

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クレストール錠(ロスバスタチン)の特徴

クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)には、以下のような特徴がある。

ストロングスタチンに属する

HMG-CoA還元酵素阻害薬は、「スタンダードスタチン」と「ストロングスタチン」に分類される。

その中でもクレストール錠(成分名:ロスバスタチン)は、ストロングスタチンに属する薬だ。

 

LDL-コレステロールを低下させる作用は、スタンダードスタチンが約15%程度、そしてストロングスタチンが約30%と言われている。(詳しい違いについては、以下の記事参照)

>>> HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン系薬)の違い・比較

 

LDL-コレステロールが高い人に使われる

クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)を始めとするHMG-CoA還元酵素阻害薬は、脂質異常症の中でも「LDL-コレステロール(悪玉コレステロール)が高い人」に使われる。

 

中性脂肪(トリグリセライド)が正常値より高かったり、HDL-コレステロール(善玉コレステロール)が少なかったりする場合も脂質異常症と診断されるが、この場合は他の薬が使われることが多い。

 

これはクレストール錠(成分名:ロスバスタチン)の「HDL-コレステロールを増やす作用」や「中性脂肪を減らす作用」が弱いためである。

 

水溶性の薬

HMG-CoA還元酵素阻害薬の多くは脂溶性に属する。

一方クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)は、水溶性のHMG-CoA還元酵素阻害薬だ。

 

水溶性であるため薬の成分が組織へ移行しにくいため、副作用や薬の相互作用が少ない。

(詳しい違いについては、以下の記事参照)

>>> HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン系薬)の違い・比較

 

 マグネシウムとの併用に注意

クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)はマグネシウムと併用することにより、効果が弱まるとの報告がある。

ただし、2時間程度の服用間隔を空ければ、影響を少なくすることができる。

 

 CYPによる代謝をほとんど受けない

クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)は、わずかにCYP2C9による代謝を受けるものの、CYPによる代謝をほとんど受けない。

そのため、他のHMG-CoA還元酵素阻害薬に比べると、薬物相互作用が少ないと言われている。

 

シクロスポリンとの併用が禁忌

クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)は、シクロスポリンと併用することにより、血漿中濃度が上昇し、副作用が起こりやすくなることが報告されている。

そのため、クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)とシクロスポリンは併用はできない。

 

重大な副作用に横紋筋融解症

クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)を始めとするスタチン系薬には、重大な副作用として「横紋筋融解症」がある。

 

初期症状としては「脱力感」や「身に覚えのない筋肉痛」、「手足のしびれ」、「赤みがかった尿」などが挙げられる。

これらの症状が出た場合は、速やかに主治医に相談しなければならない。

 

横紋筋融解症のより詳しい解説については、以下の記事をチェックしてほしい。

>>> 横紋筋融解症の主な症状とは?-原因や対応方法を徹底解説-

 

クレストール錠(ロスバスタチン)の飲み方

通常、クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)は、以下の量を服用する。

 

【クレストール錠の用法・用量】

1日1回2.5mgより服用を開始する。

ただし、早期にLDL-コレステロール値を低下させる必要がある場合には、5mgより服用を開始してもよい。

なお、年齢・症状により服用量を増減できる。

 

服用開始後あるいは増量後4週目以降に、LDL-コレステロール値の低下が不十分な場合には、徐々に10mgまで増量できる。

10mgを服用しても「LDL-コレステロール値の低下が十分でない」、「家族性高コレステロール血症患者」などの重症患者に限り、1日最大20mgまで服用可能となっている。

 

*あくまでも原則の用法・用量なので、主治医から指示された通りに服用すること

 

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クレストール錠(ロスバスタチン)の飲み合わせ

クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)は、以下の薬と飲み合わせが悪い。

そのため、一緒に服用することができない。

 

【クレストール錠の併用禁忌薬】

◆シクロスポリン(商品名:サンディミュン、ネオーラルなど)

理由:クレストール錠の血中濃度が過度に上昇するおそれがあるため

 

 

また腎機能の検査値に異常が認められる人に対して、フィブラート系薬とクレストール錠(成分名:ロスバスタチン)を併用することは推奨されておらず、治療上やむを得ない場合をのぞいて、原則的には併用できない。

 

これはクレストール錠(成分名:ロスバスタチン)とフィブラート系薬を併用することにより、「横紋筋融解症」の副作用が発現しやすくなるためである。

クレストール錠(ロスバスタチン)の注意点

クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)を服用する際は、以下の点に注意する必要がある。

 

【クレストール錠を服用する際の注意点】

薬の服用中も食事療法・運度療法を並行して行う

理由:脂質異常症治療の基本であるため

>>> 脂質異常症における生活習慣・食事療法のポイント

 

◆妊娠中または妊娠の可能性がある場合は相談する

理由:動物実験において、胎児への悪影響が報告されているため

 

◆授乳中の場合は相談する

理由:動物実験において薬の成分が乳汁中へ移行することが確認されているため

 

◆他の脂質異常症の薬を服用している人で腎機能が悪い場合は相談する

理由:飲み合わせが悪い可能性があるため

 

◆免疫抑制薬を服用している場合は相談する

理由:飲み合わせが悪い可能性があるため

 

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クレストール錠(ロスバスタチン)の禁忌

以下に該当する人は、クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)を服用してはいけないことになっている。

 

【クレストール錠の禁忌】

◆クレストール錠の成分に対し過敏症(アレルギー)のある人

理由:体質的に相性が良くない可能性があるため

 

◆肝機能が低下していると考えられる急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸の人

理由:副作用が起こりやすくなり、肝障害を悪化させるおそれがあるため

 

◆妊婦または妊娠している可能性のある婦人および授乳婦

理由:動物実験において、胎児への悪影響および薬剤の乳汁中への移行が報告されているため

 

◆シクロスポリンを投与中の人

理由:横紋筋融解症などの副作用が起こりやすくなるため

 

クレストール錠(ロスバスタチン)の副作用

クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)の主な副作用としては、「筋肉の痛み」、「肝機能異常」などが報告されている。

 

【クレストール錠の主な副作用】

◆筋肉の痛み

◆肝機能異常

 

また、クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)には、以下の重大な副作用が報告されている。

 

【クレストール錠の重大な副作用】

◆横紋筋融解症

症状:筋肉の痛み、力が入りにくい、手足のしびれ、赤みがかった尿など

 

◆ミオパチー

症状:筋肉痛、力が入りにくい等

 

◆免疫介在性壊死性ミオパチー

症状:筋肉痛、筋力の低下、筋細胞の壊死など

 

◆肝炎、肝機能障害、黄疸

症状:体がだるい、吐き気、食欲不振、皮膚・白目・尿が黄色い、かゆみ等

 

◆血小板減少

症状:出血しやすい、青あざができやすいなど

 

◆過敏症状

症状:蕁麻疹、まぶた・唇・舌の腫れ、疲れやすい、発熱、息苦しい等

 

◆間質性肺炎

症状:発熱、咳、呼吸が苦しい等

 

◆末梢神経障害

症状:手足の感覚が鈍い、しびれがある等

 

◆多形紅斑

症状:皮膚のかゆみ、皮膚が赤くなる等

 

*副作用のような症状が現れた場合は、速やかに主治医に相談すること

 

クレストール錠(ロスバスタチン)を飲み忘れたら

クレストール錠(成分名:ロスバスタチン)を飲み忘れたら、気づいた時にすぐ服用する。

ただし次の服用時間が近い場合は、飲み忘れに気づいても服用しなくて良い。

絶対に2回分の量を1度に服用してはいけない。

>>> 他の脂質異常症治療薬をチェックする


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