脂質異常症治療薬

エパデールS(イコサペント酸)の効果・特徴・副作用

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エパデールS(イコサペント酸)の効能・効果

エパデールS(成分名:イコサペント酸)は、EPA製剤に分類される脂質異常症治療薬だ。

より簡単に言うと、エパデールS(成分名:イコサペント酸)は「血液中の中性脂肪(トリグリセリド)を減らす作用」「血を固まりにくくし、血液の流れを改善する作用」を持つということである。

 

【エパデールSの効能・効果】

◆高脂血症

◆閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の改善

 

エパデールS(イコサペント酸)の作用機序

脂質異常症では、血中のトリグリセリド(中性脂肪)が、正常な範囲を超えている状態だ。

自覚症状のない病気ではあるが、脂質異常症は血管に負担をかけ、動脈硬化の原因となるため放っておくのは良くない。

 

動脈硬化は「脳梗塞」や「心筋梗塞」を引き起こすこともある。

そのため薬を服用して、血中のトリグリセリドを適切にコントロールしなければならない。

 

前述の通り、エパデールS(成分名:イコサペント酸)は、「EPA製剤」と呼ばれる薬だ。

EPAとはn-3系脂肪酸と呼ばれるもので、心血管系疾患による死亡率が非常に低いグリーンランドの先住民イヌイットの血中にEPAが多く含まれていることが分かり注目を集めた。

 

エパデールS(成分名:イコサペント酸)には多くの作用があり、代表的な作用としては3つある。

それが「トリグリセリド(中性脂肪)を下げる作用」、「動脈の弾力性を保つ作用」、「血流をよくする作用」だ。

 

【エパデールSの作用】

◆トリグリセリド(中性脂肪)を下げる作用

◆動脈の弾力性を保つ作用

◆血流をよくする作用

 

エパデールS(成分名:イコサペント酸)の作用機序には不明点も多いが、複数の機序から効果を発揮すると考えられている。

 

1:トリグリセリド(中性脂肪)を下げる作用

エパデールS(成分名:イコサペント酸)には、肝臓におけるトリグリセリドの合成を抑える働きがある。

またLPL(リポ蛋白リパーゼ)と呼ばれるトリグリセリドを分解する酵素の働きを活性化させることにより、トリグリセリドの分解を促進させ、血中のトリグリセリドを減らす作用を持つ。

 

2:動脈の弾力性を保つ作用

エパデールS(成分名:イコサペント酸)には、動脈の弾力性を保つ作用がある。

エパデールS(成分名:イコサペント酸)の成分であるEPAは、血管壁に取り込まれることによって、動脈に弾力性を与える。

 

3:血小板凝集抑制作用

エパデールS(成分名:イコサペント酸)には、血小板凝集抑制がある。

つまり「血液を固まりにくくする作用がある」ということだ。

 

閉塞性動脈硬化症では、血管が細くなった結果、血の塊である血栓が詰まって血流が悪くなってしまう。

そこで血小板凝集作用をもつエパデールS(成分名:イコサペント酸)を服用することによって、血栓ができにくくなり、血流が改善するのである。

 

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エパデールS(イコサペント酸)の特徴

エパデールS(成分名:イコサペント酸)には、以下のような特徴がある。

食直後に服用する薬

エパデールS(成分名:イコサペント酸)は、食直後(食後5分以内)に服用する必要のある薬だ。

食直後に服用する理由は、食事から摂取する油分と一緒に小腸へ運ばれることによって、エパデールS(成分名:イコサペント酸)の吸収が良くなるためである。

 

副作用が少ない

エパデールS(成分名:イコサペント酸)の成分であるEPAは、青魚に多く含まれる天然由来成分である。

そのため副作用が少なく、比較的安全に使用できる薬と言える。

 

出血している患者に使用できない

エパデールS(成分名:イコサペント酸)は、抗血小板作用を持つので、服用すると血が止まりにくくなる。

そのため出血している患者に使用した場合、止血が困難になる可能性があるので禁忌となっている。

 

またワーファリン(成分名:ワルファリン)などの抗凝血剤やバイアスピリン(成分名:アスピリン)などの血小板凝集抑制薬と併用する場合は、止血が難しくなるので、出血に注意する必要がある。

 

エパデールとロトリガの違い

エパデールS(成分名:イコサペント酸)と同じタイプの薬には、ロトリガ粒状カプセル(成分名:オメガ‐3脂肪酸)がある。

これらの主な違いは、「成分」や「適応症」、「服用回数」だ。

 

【成分の違い】

◆エパデール(成分名:イコサペント酸)

1:EPA

 

◆ロトリガ(成分名:オメガ-3脂肪酸)

1:EPA

2:DHA

 

【適応症の違い】

◆エパデール(成分名:イコサペント酸)

1:高脂血症

2:閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の改善

 

◆ロトリガ(成分名:オメガ-3脂肪酸)

1:高脂血症

 

【服用回数の違い】

◆エパデールS(成分名:イコサペント酸)

1日2〜3回服用

 

◆ロトリガ粒状カプセル(成分名:オメガ‐3脂肪酸)

1日1回服用

 

 

*中性脂肪(トリグリセリド)を下げる作用に関しては、特に差はないといわれている

 

エパデールS(イコサペント酸)の飲み方

通常、エパデールS(成分名:イコサペント酸)は、以下の量を服用する。

 

【エパデールSの用法・用量】

閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の改善

1日の服用量:1800mg

1日の服用回数:3回(食直後に服用)

1日の最大服用量:年齢、症状により服用量を増減

 

高脂血症

1日の服用量:1800mg

1日の服用回数:2回または3回(食直後に服用)

1日の最大服用量:2700mg

 

*あくまでも原則の用法・用量なので、主治医から指示された通りに服用すること

 

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エパデールS(イコサペント酸)の飲み合わせ

エパデールS(成分名:イコサペント酸)には、絶対に一緒に服用してはいけない併用禁忌となる薬はない。

 

【エパデールSの併用禁忌薬】

なし

 

ただしエパデールS(成分名:イコサペント酸)には、血液を固まりにくくする作用がある。

そのため、ワーファリン(成分名:ワルファリン)などの抗凝血剤やバイアスピリン(成分名:アスピリン)などの血小板凝集抑制薬と併用する場合、止血が難しくなるので、出血に注意する必要がある。

エパデールS(イコサペント酸)の注意点

エパデールS(成分名:イコサペント酸)を服用する際は、以下の点に注意する必要がある。

 

【エパデールSを服用する際の注意点】

薬の服用中も食事療法・運度療法を並行して行う

理由:脂質異常症治療の基本であるため

>>> 脂質異常症における生活習慣・食事療法のポイント

 

◆噛まずに服用する

理由:期待する薬の効果を得られなくなるため

 

◆空腹時を避けて、食後すぐに服用する

理由:吸収の低下を防ぐため

 

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エパデールS(イコサペント酸)の禁忌

以下に該当する人は、エパデールS(成分名:イコサペント酸)を服用してはいけないことになっている。

 

【エパデールSの禁忌】

出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、消化管潰瘍、尿路出血、喀血、硝子体出血等)

理由:止血が困難となるおそれがあるため

 

エパデールS(イコサペント酸)の副作用

エパデールS(成分名:イコサペント酸)の主な副作用としては「吐き気」、「腹部不快感」、「下痢」、「腹痛」、「胸やけ」、「発疹」、「皮膚のかゆみ」等が報告されている。

 

【エパデールSの主な副作用】

◆吐き気

◆腹部不快感

◆下痢

◆腹痛

◆胸やけ

◆発疹

◆皮膚のかゆみ

 

またエパデールS(成分名:イコサペント酸)には、以下の重大な副作用が報告されている。

 

【エパデールSの重大な副作用】

◆肝機能障害、黄疸

症状:体がだるい、吐き気、食欲不振、皮膚・白目・尿が黄色い、かゆみ等

 

*副作用のような症状が現れた場合は、速やかに主治医に相談すること

 

エパデールS(イコサペント酸)を飲み忘れたら

エパデールS(成分名:イコサペント酸)を飲み忘れた場合、忘れた分の薬は服用しなくて良い。

次の服用時間に1回分だけを服用する。

絶対に2回分の量を1度に服用してはいけない。

>>> 他の脂質異常症治療薬をチェックする

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