利尿薬

ダイアート錠(アゾセミド)の効果・特徴・副作用

更新日:

スポンサーリンク

ダイアート錠(アゾセミド)の効能・効果

ダイアート錠(成分名:アゾセミド)は、ループ利尿薬に分類される利尿剤だ。

簡単に説明すると、ダイアート錠(成分名:アゾセミド)は「尿を出しやすくすることにより、むくみを取る薬」ということである。

 

【ダイアート錠の効能・効果】

◆心性浮腫(うっ血性心不全)

◆腎性浮腫

◆肝性浮腫

 

ダイアート錠(アゾセミド)の作用機序

浮腫(むくみ)は、血液の流れが滞ることにより生じる。

血液の大部分は水分だ。

そのため「血液の流れが滞る」ということは、体の中に「水分が溜まる」ことと同じである。

 

ここから分かることは、浮腫(むくみ)を解消するには体内の血液量を減らしてやれば良いということだ。

血液量を減らす1つの手段が、「尿として水分を排出させる」という方法である。

 

尿は外へと排出される過程で、尿細管という場所を通る。

尿が尿細管を通る時、アミノ酸や糖、水分をはじめとする物質は血管内で再び吸収されている。

 

この時に水分がたくさん再吸収されるようだと、血液量が多くなるため浮腫(むくみ)が生じてしまう。

つまり尿細管で水分が再吸収されないようにすれば、浮腫(むくみ)を改善できるということだ。

 

尿細管は、部位によって何種類かに分類されている。

その中でも特に水分の吸収に関与しているのが「ヘンレループ」である。

 

このヘンレループが、ダイアート錠(成分名:アゾセミド)の作用点だ。

つまりヘンレループからの水分の吸収を阻害することにより、ダイアート錠(成分名:アゾセミド)は尿量を増やして浮腫(むくみ)を改善するのである。

 

この時に覚えておきたいのが、尿中のナトリウムの役割だ。

実はナトリウムと水は一緒に動くという性質がある

つまり、ナトリウムが吸収されれば水も吸収されるし、ナトリウムが吸収されなければ水も吸収されないということだ。

 

ヘンレループには、ナトリウムを再吸収する「ナトリウムの運び屋」が存在する。

この輸送体がナトリウムを再吸収すると、水分まで一緒に吸収されてしまう。

その結果、体内の水分量が多くなり、浮腫(むくみ)が現れるようになる。

 

ここから分かることは、「ナトリウムの運び屋」の働きを阻害すれば、浮腫(むくみ)を改善できるということだ。

このような作用機序により、浮腫(むくみ)を改善するのがダイアート錠(成分名:アゾセミド)である。

 

ループ利尿薬

 

つまりダイアート錠(成分名:アゾセミド)は、ヘンレループに存在するナトリウムの輸送体の働きを阻害することにより、浮腫(むくみ)を改善するのである。

 

スポンサーリンク

ダイアート錠(アゾセミド)の特徴

ダイアート錠(成分名:アゾセミド)には、以下のような特徴がある。

長時間作用型のループ利尿薬

ループ利尿薬は、「短時間作用型」と「長時間作用型」に分類できる。

(ループ利尿薬の作用時間の違いについては、以下の記事参照)

>>> 「ラシックス」、「ルプラック」、「ダイアート」の違い・比較

 

その中でもダイアート錠(成分名:アゾセミド)は、長時間作用型のループ利尿薬だ。

作用は穏やかで、自然に近い利尿が得られる。

 

高血圧症の適応はない

同じループ利尿薬に属するラシックス錠(成分名:フロセミド)は、浮腫(むくみ)だけでなく高血圧症に対しても使用される。

一方、ダイアート錠(成分名:アゾセミド)は高血圧症の適応はなく、浮腫(むくみ)のみの適応となっている。

 

低カリウム血症に注意

ダイアート錠(成分名:アゾセミド)の有名な副作用に、「低カリウム血症」がある。

実はダイアート錠(成分名:アゾセミド)は、カリウム排泄を促進する作用を持つ。

そのため、低カリウム血症が引き起こされやすい。

 

カリウムは、筋肉の収縮や神経伝達に関与する物質だ。

そのため低カリウム血症になると、筋力や神経機能の低下などが現れやすくなる。

これらの他、血圧上昇や不整脈、疲れやすい、多尿・多飲などの症状が現れることもある。

 

ダイアート錠(アゾセミド)の飲み方

通常、ダイアート錠(成分名:アゾセミド)は、以下の量を服用する。

 

【ダイアート錠の用法・用量】

1回の服用量:60mg

1日服用回数:1日1回

1日の最高用量:年齢・症状により適宜増減

 

*あくまでも原則の用法・用量なので、主治医から指示された通りに服用すること

 

スポンサーリンク

ダイアート錠(アゾセミド)の飲み合わせ

ダイアート錠(成分名:アゾセミド)には、絶対に一緒に服用してはいけない併用禁忌となる薬はない。

 

【ダイアート錠の併用禁忌薬】

なし

ダイアート錠(アゾセミド)の注意点

ダイアート錠(成分名:アゾセミド)を服用する際は、以下の点に注意する必要がある。

 

【ダイアート錠の注意点】

◆できるだけ午前中に服用する

理由:夜間にトイレへ行きたくなってしまうため

(ただし医師の指示がある場合は、この限りでない)

 

スポンサーリンク

ダイアート錠(アゾセミド)の禁忌

以下に該当する人は、ダイアート錠(成分名:アゾセミド)を服用してはいけないことになっている。

 

【ダイアート錠の禁忌】

◆無尿(尿が少ない状態)の人

理由:ダイアート錠の効果が期待できないため

 

◆肝性昏睡の人

理由:症状が悪化する可能性があるため

*肝性昏睡:肝臓の機能低下による意識障害

 

◆体液中のナトリウム、カリウムが明らかに減少している人

理由:電解質異常を起こすおそれがあるため

 

◆スルフォンアミド誘導体に対しアレルギーのある人

理由:体質的に相性が良くない可能性があるため

 

ダイアート錠(アゾセミド)の副作用

ダイアート錠(成分名:アゾセミド)の主な副作用としては「尿酸値の上昇」、「低カリウム血症」などが報告されている。

 

【ダイアート錠の主な副作用】

◆尿酸値の上昇(足指の付け根が痛いなど)

◆低カリウム血症(力が入らない、筋肉痛など)

 

またダイアート錠(成分名:アゾセミド)には、以下の重大な副作用が報告されている。

 

【ダイアート錠の重大な副作用】

◆電解質異常

症状:力が入らない、筋肉痛、筋肉のけいれん等

 

◆無顆粒球症、白血球減少

症状:発熱、喉の痛み等

 

*副作用のような症状が現れた場合は、速やかに主治医に相談すること。

 

ダイアート錠(アゾセミド)を飲み忘れたら

ダイアート錠(成分名:アゾセミド)を飲み忘れた場合、気づいた時にすぐ服用する。

ただし夕食後に気づいた場合は、忘れた分の薬は服用しなくて良い。

翌日の決められた時間に1回分だけ服用する。

絶対に2回分の薬を1度に服用してはいけない。

>>>他の利尿薬をチェックする

RELATED

-利尿薬

Copyright© 週刊 薬剤師日記 , 2019 All Rights Reserved.