糖尿病治療薬

SGLT2阻害薬の違い・比較

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糖尿病とは血糖値が高い状態が続く病気である。

 

糖尿病の怖さは「糖尿病神経障害」、「糖尿病網膜症」、「糖尿病腎症」などの合併症を引き起こすことだ。

これらの合併症を防ぐために、薬を服用し血糖値を適切にコントロールする必要がある。

 

糖尿病治療において重要な薬の1つが、SGLT2阻害薬だ。

そこでこの記事では、SGLT2阻害薬の違いを比較した。

 

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SGLT2阻害薬とは

今までの糖尿病治療薬は、血糖値を下げるホルモンであるインスリンに関連する薬が多かった。

要するにインスリンの効き目をよくしたり、インスリンの放出を促すタイプの薬である。

 

一方、SGLT2阻害薬の作用点は違う。

SGLT2阻害薬の作用する場所は「腎臓」なのだ。

 

腎臓の近位尿細管という部位では、SGLT2と呼ばれる「糖の運び屋」によって、糖分が再吸収されている。

このように糖が体の中に再吸収されてしまうため、血糖値が下がらなくなってしまう。

 

ここから分かることは、糖の運び屋SGLT2の働きを阻害すれば、糖が再吸収されなくなるので、血糖値を下げられるということだ。

このような作用機序により、血糖値を下げる働きをするのが、SGLT2阻害薬である。

 

 

主なSGLT2阻害薬には、以下のようなものがある。

 

【主なSGLT2阻害薬】

フォシーガ(成分名:ダパグリフロジン)

スーグラ(成分名:イプラグリフロジン)

カナグル(成分名:カナグリフロジン)

ルセフィ(成分名:ルセオグリフロジン)

ジャディアンス(成分名:エンパグリフロジン)

デベルザ、アプルウェイ(成分名:トホグリフロジン)

 

服用タイミングの違い

SGLT2阻害薬には、服用タイミングに違いがある。

ほとんどのSGLT2阻害薬は、「1日1回朝食前または朝食後」と朝に服用するように指定がされている。

 

一方、フォシーガ(成分名:ダパグリフロジン)の服用タイミングには「朝に服用する」という指定がない。

時間帯を決めて1日1回定期的に服用すれば良い。

 

【1日1回朝食前または朝食後服用】

スーグラ(成分名:イプラグリフロジン)

カナグル(成分名:カナグリフロジン)

ルセフィ(成分名:ルセオグリフロジン)

ジャディアンス(成分名:エンパグリフロジン)

デベルザ、アプルウェイ(成分名:トホグリフロジン)

 

【1日1回服用】

フォシーガ(成分名:ダパグリフロジン)

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用量調節の違い

SGLT2阻害薬には、用量調節に違いがある。

効果不十分な時に増量可能なのは、以下の薬である。

 

【効果不十分時に増量可能】

スーグラ(成分名:イプラグリフロジン):1日100mgまで

ジャディアンス(成分名:エンパグリフロジン):1日25mgまで

フォシーガ(成分名:ダパグリフロジン):1日10mgまで

ルセフィ(成分名:ルセオグリフロジン):1日5mgまで

 

一方、デベルザ、アプルウェイ(成分名:トホグリフロジン)とカナグル(成分名:カナグリフロジン)は用量の規格が1つのみとなっており、基本的に用量調節はしない。

 

【基本的に用量調節をしない】

デベルザ、アプルウェイ(成分名:トホグリフロジン):1日20mgを服用

カナグル(成分名:カナグリフロジン):1日100mgを服用

 

代謝酵素の違い

SGLT2阻害薬には、代謝酵素に違いがある。

大きく分けて主な代謝酵素がCYPであるもの、そしてUGTが主な代謝酵素であるものがある。

 

【主な代謝酵素がCYP】

デベルザ、アプルウェイ(成分名:トホグリフロジン)

ルセフィ(成分名:ルセオグリフロジン)

 

【主な代謝酵素がUGT】

スーグラ(成分名:イプラグリフロジン)

カナグル(成分名:カナグリフロジン)

ジャディアンス(成分名:エンパグリフロジン)

 

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相互作用の違い

SGLT2阻害薬には、代謝酵素の阻害作用・誘導作用がほとんどない。

そのため併用禁忌となる薬はないが、薬によって併用注意薬が少し異なる

 

特に特徴的なのが、カナグル(成分名:カナグリフロジン)とデベルザ、アプルウェイ(成分名:トホグリフロジン)だ。

 

【カナグルの併用注意薬】

◆ジゴキシン

理由:ジゴキシンのCmax及びAUCがそれぞれ36%及び20%上昇したとの報告があるため

 

◆リファンピシン,フェニトイン,フェノバルビタール,リトナビル

理由:カナグルのCmax及びAUCがそれぞれ28%及び51%低下したとの報告があるため

(UGT1A9・UGT2BAの誘導作用によるものと考えられる)

 

【デベルザ、アプルウェイの併用注意薬】

◆プロベネシド

理由:デベルザ、アプルウェイのCmaxが1.22倍、AUCが2.33倍に増加するため

(作用機序は不明)

 

そのほかの薬の違いについては、以下のページからどうぞ。

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