糖尿病治療薬

グルコバイ錠(アカルボース)の効果・特徴・副作用

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グルコバイ錠(アカルボース)の効能・効果

グルコバイ錠(成分名:アカルボース)は、α-グルコシダーゼ阻害薬に分類される糖尿病治療薬だ。

簡単に説明すると、グルコバイ錠(成分名:アカルボース)は、「食後の急激な血糖値の上昇を抑える薬」ということである。

 

【グルコバイ錠の効能・効果】

糖尿病の食後過血糖の改善

 

*ただし、以下の条件を満たしている場合に限る

1:食事療法・運動療法によっても十分な血糖コントロールが得られない場合

2:食事療法・運動療法に加えて血糖値を下げる内服薬もしくはインスリン製剤を使用している患者で十分な血糖コントロールが得られない場合

 

糖尿病における食事療法・運動療法については、以下の記事が詳しい。

>>> 糖尿病における生活習慣・食事療法のポイント

 

グルコバイ錠(アカルボース)の作用機序

糖尿病は、血糖値が通常よりも高い状態だ。

血糖値が高い状態が続くと、「糖尿病神経障害」、「糖尿病網膜症」、「糖尿病腎症」といった合併症を生じる可能性が出てくる。

そのため、合併症を予防するためにも、血糖値を適切にコントロールする必要があるのだ。

 

グルコバイ錠(成分名:アカルボース)は、食後の血糖値が過度に上昇しないように抑える薬である。

実は食べ物から摂取した糖質は、そのままの状態では体に吸収されない。

体に吸収されるには、消化酵素により「単糖類」と呼ばれる状態まで分解される必要があるのだ。

 

例えば炭水化物(でんぷん)は、多糖類に分類される糖質だ。

しかし、このままでは吸収できない。

まずはアミラーゼと呼ばれる酵素により「二糖類」に分解される必要がある。

 

だが二糖類になっても、まだ吸収することはできない。

さらに「単糖類」へ分解されなければならないからだ。

α-グルコシダーゼにより単糖類まで分解され、ようやく吸収できるようになる。

 

ここから分かることは、α-グルコシダーゼの働きを阻害できれば、単糖類へと分解できないため、糖の吸収が少なくなるということだ。

要するに、食後の急激な血糖値の上昇を抑えることができるのである。

 

このような作用機序により血糖値を下げるのが、グルコバイ錠(成分名:アカルボース)を始めとするα-グルコシダーゼ阻害薬だ。

 

α-GI

 

つまりグルコバイ錠(成分名:アカルボース)は、α-グルコシダーゼの働きを阻害し、糖の吸収を遅らせることによって、食後の急激な血糖値の上昇を抑えるのである。

 

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グルコバイ錠(アカルボース)の特徴

グルコバイ錠(成分名:アカルボース)には、以下のような特徴がある。

食後2時間血糖値を下げる作用が1番強い

グルコバイ錠(成分名:アカルボース)の食後2時間血糖値を下げる作用は、同じα-グルコシダーゼ阻害薬に分類されるベイスン錠(成分名:ボグリボース)セイブル錠(成分名:ミグリトール)と比べると、1番強い。

 

グルコバイ錠(成分名:アカルボース)、ベイスン錠(成分名:ボグリボース)、セイブル錠(成分名:ミグリトール)のより詳しい違い・比較については、以下の記事が詳しい。

>>> ベイスン、グルコバイ、セイブルの違い・比較

 

α-アミラーゼ阻害作用をもつ

グルコバイ錠(成分名:アカルボース)は、α-アミラーゼ阻害作用を持つ。

α-アミラーゼ阻害作用を持つα-グルコシダーゼ阻害薬は、グルコバイ錠(成分名:アカルボース)のみとなっている。

 

α-アミラーゼは、多糖類から二糖類へと分解する酵素だ。

つまりグルコバイ錠(成分名:アカルボース)は、「二糖類から単糖類へ分解されるステップ」を阻害するだけではなく、「多糖類から二糖類へ分解されるステップ」も阻害するのである。

そのため、それだけ糖の吸収を遅らせることができるのだ。

 

しかし消化されないまま大腸へ運ばれる糖の量が増えるため「お腹が張る」、「おなら」などの副作用が多くなりやすい。

ただし、こういった副作用は、2-3週間ほどで消失することが多い

 

劇症肝炎の報告がある

グルコバイ錠(成分名:アカルボース)には、頻度は少ないが投与後6か月以内における劇症肝炎の報告がある。

そのため「投与開始後6ヵ月までは月1回,その後も定期的に肝機能検査を行うこと」と添付文書(薬の説明書)に記載されている。

 

グルコバイ錠(アカルボース)の飲み方

通常、グルコバイ錠(成分名:アカルボース)は、以下の量を服用する。

 

【グルコバイ錠の用法・用量】

1回の服用量:100mg

1日服用回数:1日3回(毎食直前)

1日の最大服用量:年齢・症状により増減

 

*あくまでも原則の用法・用量なので、主治医から指示された通りに服用すること

 

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グルコバイ錠(アカルボース)の飲み合わせ

グルコバイ錠(成分名:アカルボース)には、絶対に一緒に服用してはいけない併用禁忌となる薬はない。

ただし他の糖尿病治療薬と併用する場合、血糖降下作用が増強される可能性があるため、低血糖の副作用に注意が必要である。

 

【グルコバイ錠の併用禁忌薬】

なし

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グルコバイ錠(アカルボース)の注意点

グルコバイ錠(成分名:アカルボース)を服用する際は、以下の点に注意する必要がある。

 

【グルコバイ錠を服用する際の注意点】

◆薬の服用中も食事療法・運度療法を並行して行う

理由:食事療法・運動療法でも不十分な場合に、グルコバイ錠が使われるため

>>> 糖尿病における生活習慣・食事療法のポイント

 

◆食事の直前に服用する

理由:糖質の消化・吸収を遅らせる薬なので、食後に服用しても効果を期待できないため

 

◆低血糖の症状・対処法について理解する

理由:他の糖尿病治療薬と併用することにより、低血糖を起こすことがあるため

>>> 低血糖症の主な症状とは-原因や対処法など徹底解説-

 

◆吐き気、体がだるい、皮膚・白目が黄色くなるなどの症状が現れたら主治医に相談する

理由:劇症肝炎などの重篤な肝機能障害の副作用が報告されているため

 

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グルコバイ錠(アカルボース)の禁忌

以下に該当する人は、グルコバイ錠(成分名:アカルボース)を服用してはいけないことになっている。

 

【グルコバイ錠の禁忌】

◆重症ケトーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡の人

理由:輸液およびインスリンによる治療を行う必要があるため

 

◆重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある人

理由:インスリンによる治療を行う必要があるため

 

◆グルコバイ錠の成分に対して過敏症(アレルギー)のある人

理由:体質的に相性がよくない可能性があるため

 

◆妊娠または妊娠している可能性のある婦人

理由:妊娠中の投与に関する安全性が確立していないため

 

グルコバイ錠(アカルボース)の副作用

グルコバイ錠(成分名:アカルボース)の主な副作用としては、「おならが増える」、「お腹の張り」、「お腹にガスがたまる」などが報告されている。

>>> 糖尿病治療薬の主な副作用とその対処法

 

【グルコバイ錠の主な副作用】

◆おならが増える

◆お腹の張り

◆お腹にガスがたまる

 

またグルコバイ錠(成分名:アカルボース)には、以下の重大な副作用が報告されている。

 

【グルコバイ錠の重大な副作用】

低血糖

症状:ふらつき、脱力感、冷や汗、手足のふるえ等

 

腸閉塞

症状:便秘、お腹の張り、持続する腹痛、嘔吐など

 

◆肝機能障害、黄疸

症状:皮膚・白目が黄色くなる、吐き気、食欲の低下、体がだるい、吐き気など

 

*副作用のような症状が現れた場合は、速やかに主治医に相談すること

 

グルコバイ錠(アカルボース)を飲み忘れたら

グルコバイ錠(成分名:アカルボース)を食直前に飲み忘れた場合は、食事中に気づいたのであれば食事中に服用して良い。

ただし、食後または食事を摂ってからある程度の時間が経過した後に気づいた場合は、十分な効果を期待できないため、服用する必要はない。

>>> 他の糖尿病治療薬をチェックする

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