抗血栓薬

ワーファリン錠(ワルファリン)の効果・特徴・副作用

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ワーファリン錠(ワルファリン)の効能・効果

ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)は、ビタミンK拮抗薬に分類される抗凝固薬だ。

簡単に説明すると、ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)は「血液をサラサラにして、血栓ができるのを抑制する薬」ということである。

 

【ワーファリン錠の効能・効果】

1:血栓塞栓症(静脈血栓症、心筋梗塞症、肺塞栓症、脳塞栓症、緩徐に進行する脳血栓症等)の治療及び予防

 

ワーファリン錠(ワルファリン)の作用機序

「ケガをしたら、血を固めて出血を止める」という機能が、人間には備わっている。

しかし何らかの異常により、ケガをしていなくても血が固まってしまうことがある。

この血の塊は「血栓」と呼ばれ、血管を塞いでしまう可能性があるのだ。

 

血管内に血栓ができると、心筋梗塞や脳梗塞の引き金となりうる

そこで血栓ができるのを予防する目的で、ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)のような血液をサラサラにする薬が使われるのだ。

 

血栓の生成に大きく関わってくるのが「血液凝固因子」だ。

この血液凝固因子が複雑に作用しあった結果、血液が固まるのである。

 

血液凝固因子には、多くの種類が存在するが、ここで覚えるは4つだけで良い。

それが「第Ⅱ因子(プロトロンビン)」、「第Ⅶ因子」、「第Ⅸ因子」、「第Ⅹ因子」である。

 

これら4つの血液凝固因子の共通点が、「ビタミンKがなれば合成されない」ということだ。

ここから分かることは、ビタミンKの働きを抑えてしまえば、血液凝固因子が合成されないので、血栓ができにくくなるということである。

 

このような作用機序により、血液を固まりにくくして、血栓の生成を抑制するのがワーファリン錠(成分名:ワルファリン)だ。

 

ワーファリン作用機序

 

つまりワーファリン錠(成分名:ワルファリン)は、ビタミンKの働きを阻害することにより、血液凝固因子の合成を抑制し、血栓をできにくくする薬なのである。

 

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ワーファリン錠(ワルファリン)の特徴

ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)には、以下のような特徴がある。

不可逆的に作用するタイプの薬

血液をサラサラにする薬は「可逆的に作用する薬」と「不可逆的に作用する薬」に大別できる。

 

「可逆的」とは、水を冷やすと氷になったり、氷が溶けて水になるような、行ったり来たりできる反応のことをさす。

そして「不可逆的」とは、生タマゴをタマゴ焼きにしてしまったら、生タマゴに戻らないような、一方通行の反応のことをいう。

 

ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)は、不可逆的に作用するタイプの薬である。

つまり薬の血中濃度が下がっても、しばらく効果が続くということだ。

 

そのためワーファリン錠(成分名:ワルファリン)の服用中に、手術や抜歯する予定のある場合は、4〜5日程度の休薬が必要となっている。

 

投与量はPT-INR検査によって決定される

ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)の効果は個人差が非常に大きく、食事の影響も受けやすい。

このような理由から、適切な投与量にも個人差があるため、PT-INR検査を基準にして投与量が決定される。

 

PT–INRとは、簡単に言うと「血液の固まりやすさの指標」だ。

PT-INRは正常値が1で、値が大きいほど血液が凝固しにくいことを意味する。

通常PT-INRは、2.0〜3.0の範囲内でコントロールされることが多い

 

このような理由により、ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)の服用中は、定期的な血液検査が必要となっている。

 

ビタミンKを多く含む食品に注意が必要

ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)の服用中は、ビタミンKを多く含む食品を控える必要がある。

これはビタミンKを多く含む食品を食べることによって、ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)の効果が弱まってしまうからだ。

 

ビタミンKを多く含む代表例としては、以下のようなものがある。

【ビタミンKを多く含む食品の代表例】

◆納豆

◆青汁

◆クロレラ

◆セイヨウオトギリソウ

◆大量の緑黄色野菜

 

カペシタビンとの併用に注意

カペシタビン(商品名:ゼローダ)との併用により、ワーファリン(成分名:ワルファリン)の作用が増強した結果、出血が発現し死亡に至ったとの報告がある。

 

そのため併用する場合には、血液凝固能検査を定期的に行い、必要に応じ適切な処置を行うよう警告されている。

 

ワーファリン錠(ワルファリン)の飲み方

通常、ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)は、以下の量を服用する。

 

【ワーファリン錠の用法・用量】(成人の初回投与量)

1日の服用量:1~5mg(その後は血液凝固能検査をもとに投与量を決定)

1日の服用回数:1回

 

*あくまでも原則の用法・用量なので、主治医から指示された通りに服用すること

 

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ワーファリン錠(ワルファリン)の飲み合わせ

ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)は、以下の薬と飲み合わせが悪い。

そのため、一緒に服用することができない。

 

【ワーファリン錠の併用禁忌】

メナテトレノン(商品名:グラケー)

理由:ワーファリン錠の効果を弱める可能性があるため

 

◆イグラチモド(商品名:ケアラム、コルベット)

理由:ワーファリン錠の作用を増強し、出血リスクを増大させるため

 

ミコナゾール(商品名:フロリードゲル経口用、フロリードF注)

理由:ワーファリン錠の作用を増強し、出血リスクを増大させるため

ワーファリン錠(ワルファリン)の注意点

ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)を服用する際は、以下の点に注意する必要がある。

 

【ワーファリン錠を服用する際の注意点】

◆手術などの予定がある場合は相談する

理由:ワーファリン錠を服用すると、出血しやすくなるため

 

◆怪我をしないように注意する

理由:通常よりも出血しやすい状態であるため

 

◆妊婦または妊娠の可能性がある場合は相談する

理由:母体や胎児へ悪影響を与える可能性があるため

 

◆抗悪性腫瘍薬(カペシタビン)を服用している場合は相談する

理由:出血リスクが高まるため

 

◆骨粗鬆症治療薬、関節リウマチ治療薬を服用している場合は相談する

理由:飲み合わせが悪い可能性があるため

 

◆納豆や青汁を始めとするビタミンKを多く含む食品は控える

理由:ワーファリン錠の作用が弱まる可能性があるため

 

◆アルコールは控える

理由:作用が増強または減弱し、期待する効果を得られなくなるため

 

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ワーファリン錠(ワルファリン)の禁忌

以下に該当する人は、ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)を服用してはいけない。

 

【ワーファリン錠の禁忌】

◆出血している人(血小板減少性紫斑病、血管障害による出血傾向、血友病その他の血液凝固障害、月経期間中、手術時、消化管潰瘍、尿路出血、喀血、流早産・分娩直後等性器出血を伴う妊産褥婦、頭蓋内出血の疑いのある人など)

理由:出血を助長する可能性があるため

 

◆出血する可能性のある人

理由:出血を助長する可能性があるため

 

◆重篤な肝障害・腎障害のある人

理由:出血を助長する可能性があるため

 

◆中枢神経系の手術又は外傷後日の浅い人

理由:出血を助長する可能性があるため

 

◆ワーファリン錠の成分に対し過敏症(アレルギー)のある人

理由:体質的に相性が悪い可能性があるため

 

◆妊婦又は妊娠している可能性のある婦人

理由:母体や胎児へ悪影響を与える可能性があるため

 

◆骨粗鬆症治療用ビタミンK2(メナテトレノン)製剤を投与中の人

理由:飲み合わせが悪いため

 

◆イグラチモドを投与中の人

理由:飲み合わせが悪いため

 

◆ミコナゾール(ゲル剤・注射剤)を投与中の患者

理由:飲み合わせが悪いため

 

ワーファリン錠(ワルファリン)の副作用

ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)の主な副作用としては「鼻血」「青あざ」「血尿」「発疹」「脱毛」「歯茎の出血」などが報告されている。

 

【ワーファリン錠の主な副作用】

◆鼻血

◆青あざ

◆血尿

◆発疹

◆脱毛

◆歯茎の出血

 

またワーファリン錠(成分名:ワルファリン)には、以下の重大な副作用が報告されている。

 

【ワーファリン錠の重大な副作用】

◆出血

症状:出血しやすくなる、青あざができやすい等

 

◆皮膚壊死

症状:皮膚の壊死

 

◆肝機能障害、黄疸

症状:体がだるい、吐き気、食欲不振、皮膚・白目が黄色くなる等

 

*副作用のような症状が現れた場合は、速やかに主治医に相談すること。

 

ワーファリン錠(ワルファリン)を飲み忘れたら

ワーファリン錠(成分名:ワルファリン)を飲み忘れたら、気づいた時にすぐ服用する。

ただし飲み忘れてから半日以上が経過している場合は、服用する必要はない。

 

次の決められた時間に1回分だけ服用する。

絶対に2回分の薬を1度に服用してはいけない。

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