抗血栓薬

イグザレルト錠(リバーロキサバン)の効果・特徴・副作用

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イグザレルト錠(リバーロキサバン)の効能・効果

イグザレルト錠(リバーロキサバン)は、Xa因子阻害薬に分類される抗凝固薬だ。

簡単に説明すると、イグザレルト錠(リバーロキサバン)は「血液をサラサラにして、血栓ができるのを抑制する薬」ということである。

 

【イグザレルト錠の効能・効果】

1:非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制

2:深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症の治療及び再発抑制

 

イグザレルト錠(リバーロキサバン)の作用機序

イグザレルト錠(リバーロキサバン)を始めとする抗凝固薬は、心房細動の患者に対して使われることが多い。

心房細動とは不整脈の一種で、通常よりも心臓の収縮力が弱くなっている状態だ。

 

心臓の収縮力が弱くなると、全身に血液をスムーズに運ぶことができくなくなる。

その結果、血流が滞るので、血の塊である「血栓」が作られやすくなってしまう。

 

生成された血栓が脳へと飛んでしまうのが、「脳卒中」である。

脳卒中は死に直結しうる重大な疾患であるため、薬物治療によって血栓ができないようコントロールすることが重要なのだ。

 

血栓ができないようにするには、血液が固まらないようにすれば良い。

血液の凝固に大きく関わる物質が「フィブリン」「第Xa因子」だ。

 

フィブリンには、血液を凝固させる働きがある。

つまりフィブリンが作られないようにすれば、血液の凝固を抑制できるということだ。

 

フィブリンによって血液が凝固されるまでには、第Ⅹa因子を始めとする多くの血液凝固因子が関与している。(下の図参照)

簡単に言うと、この血液凝固因子が作用することにより、フィブリンが生成されているのだ。

 

ここから分かることは、フィブリンの生成に関与する第Xa因子の働きを阻害すれば、血液の凝固を抑制できるということである。

このような作用機序により、血栓の生成を抑制するのがイグザレルト錠(リバーロキサバン)だ。

 

第Xa因子阻害薬 作用機序

 

つまりイグザレルト錠(リバーロキサバン)は、第Xa因子の働きを阻害することによって、血液の凝固を抑制するのである。

 

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イグザレルト錠(リバーロキサバン)の特徴

イグザレルト錠(リバーロキサバン)には、以下のような特徴がある。

可逆的に作用するタイプの薬

血液をサラサラにする薬は「可逆的に作用する薬」と「不可逆的に作用する薬」に大別できる。

 

「可逆的」とは、水を冷やすと氷になったり、氷が溶けて水になるような、行ったり来たりできる反応のことをさす。

そして「不可逆的」とは、生タマゴをタマゴ焼きにしてしまったら、生タマゴに戻らないような、一方通行の反応のことをいう。

 

イグザレルト錠(リバーロキサバン)は、可逆的に作用するタイプの薬である。

つまり薬の血中濃度が下がれば、効果も弱まるということだ。

 

不可逆的に作用するタイプの薬を服用している場合は、手術や抜歯前に7日から14日程度、服用を休まなければならない。

しかしイグザレルト錠(リバーロキサバン)は、可逆的に作用するタイプの薬なので、24時間程度の休薬で問題ない。

 

一部の抗真菌薬や抗エイズ薬と併用できない

イグザレルト錠(成分名:リバーロキサバン)は、CYPにより代謝を受ける薬だ。

一部の抗真菌薬や抗エイズ薬には、CYPの働きを阻害する作用がある。

 

そのため、これらの薬と併用することにより、イグザレルト錠(成分名:リバーロキサバン)の代謝が進まなくなり、抗凝固作用が過度に発現してしまう可能性があるのだ。

このような理由により、イグザレルト錠(成分名:リバーロキサバン)と抗真菌薬や抗エイズ薬は併用できない。

 

一方、同じXa因子阻害薬に属するリクシアナ錠(成分名:エドキサバン)は、代謝にCYPがほとんど関与しないため、抗真菌薬や抗エイズ薬との併用は禁忌となっていない。

 

また同じくXa因子阻害薬に属するエリキュース錠(成分名:アピキサバン)は、CYPによる代謝を受けるものの、出血リスクの著明な上昇は無いと考えられており、併用禁忌薬はない。

 

納豆を控えなくて良い

同じ抗凝固薬であるワーファリン錠(成分名:ワルファリン)は、納豆や青汁といったビタミンKが含まれる物と一緒に服用すると、効果が弱まるという欠点があった。

これはワーファリン錠(成分名:ワルファリン)の作用機序に「ビタミンK」が関与しているためだ。

 

しかしイグザレルト錠(リバーロキサバン)の作用機序には、ビタミンKが関与していない。

そのため、納豆や青汁などを控える必要がない。

 

1日1回の服用で効果を示す

抗凝固薬は、「1日1回の服用で効果を示す薬」と「複数回服用する必要のある薬」に大別できる。

その中でもイグザレルト錠(リバーロキサバン)は、1日1回の服用で効果を示す薬だ。

そのため、薬を服用する負担が、他の薬に比べて軽い。

 

イグザレルト錠(リバーロキサバン)の飲み方

通常、イグザレルト錠(リバーロキサバン)は、以下の量を服用する。

 

【イグザレルト錠の用法・用量】

非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制

1日の服用量:15mg(腎機能に障害がある場合は、症状に応じて10mgへ減量)

1日の服用回数:1回 食後に服用

 

深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症の治療及び再発抑制

1日の服用量:15mg

1日の服用回数:発症後の初期3週間は1日2回食後に服用、その後は1日1回食後に服用

 

*あくまでも原則の用法・用量なので、主治医から指示された通りに服用すること

 

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イグザレルト錠(リバーロキサバン)の飲み合わせ

イグザレルト錠(リバーロキサバン)は、以下の薬と飲み合わせが悪い。

そのため、一緒に服用することができない。

 

【イグザレルト錠の併用禁忌】

◆HIVプロテアーゼ阻害剤

理由:抗凝固作用が増強され,出血の危険性が増大するおそれがあるため

 

◆ヴィキラックス(成分名:オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル)

理由:抗凝固作用が増強され,出血の危険性が増大するおそれがあるため

 

◆コビシスタットを含有する製剤

理由:抗凝固作用が増強され,出血の危険性が増大するおそれがあるため

 

◆以下のアゾール系抗真菌剤

《イトラコナゾール、イトリゾール、ボリコナゾール、ブイフェンド、ミコナゾール、フロリード、ケトコナゾール》

理由:抗凝固作用が増強され,出血の危険性が増大するおそれがあるため

イグザレルト錠(リバーロキサバン)の注意点

イグザレルト錠(リバーロキサバン)を服用する際は、以下の点に注意する必要がある。

 

【イグザレルト錠を服用する際の注意点】

◆手術などの予定がある場合は相談する

理由:イグザレルト錠を服用すると、出血しやすくなるため

 

◆怪我をしないように注意する

理由:通常よりも出血しやすい状態であるため

 

◆抗エイズ薬や抗真菌薬を服用している場合は相談する

理由:飲み合わせが悪い可能性があるため

 

◆妊婦又は妊娠している可能性がある場合は相談する

理由:動物実験において、胎児や新生児への悪影響が報告されているため

 

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イグザレルト錠(リバーロキサバン)の禁忌

以下に該当する人は、イグザレルト錠(リバーロキサバン)を服用してはいけない。

 

【イグザレルト錠の禁忌】

◆イグザレルト錠の成分に対し過敏症(アレルギー)のある人

理由:体質的に相性が悪い可能性があるため

 

◆出血している人(頭蓋内出血,消化管出血等の臨床的に重大な出血)

理由:出血を助長するおそれがあるため

 

◆中等度以上の肝障害のある人

理由:出血を助長するおそれがあるため

 

◆妊婦又は妊娠している可能性のある女性

理由:動物実験において、胎児や新生児への悪影響が報告されているため

 

◆HIVプロテアーゼ阻害剤を服用している人

理由:飲み合わせが悪いため

 

◆ヴィキラックス(成分名:オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル)を服用している人

理由:飲み合わせが悪いため

 

◆コビシスタットを含有する製剤を服用している人

理由:飲み合わせが悪いため

 

◆アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール,ボリコナゾール,ミコナゾール,ケトコナゾール)の飲み薬又は注射剤を使っている人

理由:飲み合わせが悪いため

 

◆急性細菌性心内膜炎の人

理由:血栓塞栓様症状が現れる可能性があるため

 

「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」に使用する場合、以下に該当する人は使用できない。

◆腎不全(クレアチニンクリアランス15mL/min未満)のある人

理由:使用経験がないため

 

「深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症の治療及び再発抑制」に使用する場合、以下に該当する人は使用できない。

◆重度の腎障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)のある人

理由:使用経験がないため

 

イグザレルト錠(リバーロキサバン)の副作用

イグザレルト錠(リバーロキサバン)の主な副作用としては「鼻出血」「青あざができる」「歯茎からの出血」「血尿」「結膜出血」「喀血」「口腔内出血」「貧血」「血便」などが報告されている。

 

【イグザレルト錠の主な副作用】

◆鼻出血

◆青あざができる

◆歯茎からの出血

◆血尿

◆結膜出血(白目部分の出血)

◆喀血(気管支や肺からの出血)

◆口腔内出血

◆貧血

◆血便

 

またイグザレルト錠(リバーロキサバン)には、以下の重大な副作用が報告されている。

 

【イグザレルト錠の重大な副作用】

◆出血

症状:出血しやすくなる、青あざができやすい等

 

◆肝機能障害、黄疸

症状:体がだるい、吐き気、食欲不振、皮膚・白目が黄色くなる等

 

◆間質性肺疾患

症状:咳、痰に血が混じる、息切れ,呼吸困難,発熱,肺音の異常など

 

◆血小板減少

症状:青あざができやすい、出血しやすい等

 

*副作用のような症状が現れた場合は、速やかに主治医に相談すること。

 

イグザレルト錠(リバーロキサバン)を飲み忘れたら

イグザレルト錠(リバーロキサバン)を飲み忘れたら、気づいた時に服用する。

ただし次の服用時間に近い場合は(12時間以内)、忘れた分の薬は服用しなくて良い。

絶対に2回分の量を1度に服用してはいけない。

>>> 他の抗血栓薬をチェックする

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