アレルギー性疾患治療薬

第一世代抗ヒスタミン薬と第二世代抗ヒスタミン薬の違い・比較

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花粉症の季節になるとよく処方されるのが抗ヒスタミン薬だ。

今や抗ヒスタミン薬は、花粉症シーズンには欠かせない薬となっている。

 

そんな抗ヒスタミン薬だが、第一世代と第二世代に分けることができる。

この記事では、第一世代と第二世代の違いについてまとめた。

 

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抗ヒスタミン薬とは

花粉症などのアレルギー反応には、ヒスタミンという物質が関与している。

このヒスタミンがヒスタミンH1受容体に作用することにより、アレルギー症状が発現するのである。

 

ここから分かることは、ヒスタミンが受容体に作用しなければアレルギー反応を抑えられるということだ。

つまり、アレルギー反応の原因となるヒスタミンが、受容体に作用しないようブロックするのが抗ヒスタミン薬なのである。

 

抗ヒスタミン薬は、第一世代抗と第二世代に分類できる。

第一世代抗ヒスタミン薬と第二世代抗ヒスタミン薬には、以下のような薬がある。

 

第1世代

タベジール、テルギン(成分名:クレマスチン)

ポララミン(成分名:クロルフェニラミン)

◆レスタミン(成分名:ジフェンヒドラミン)

◆ペリアクチン(成分名:シプロヘプタジン)

◆アタラックス(成分名:ヒドロキシジン)

◆ヒベルナ、ピレチア(成分名:プロメタジン)

 

第2世代

アゼプチン(成分名:アゼラスチン)

アレグラ(成分名:フェキソフェナジン)

アレジオン(成分名:エピナスチン)

アレロック(成分名:オロパタジン)

エバステル(成分名:エバスチン)

クラリチン(成分名:ロラタジン)

ザイザル(成分名:レボセチリジン)

ザジテン(成分名:ケトチフェン)

ジルテック(成分名:セチリジン)

ゼスラン、二ポラジン(成分名:メキタジン)

セルテクト(成分名:オキサトミド)

タリオン(成分名:ベポタスチン)

レミカット、ダレン(成分名:エメダスチン)

デザレックス(成分名:デスロラタジン)

ビラノア(成分名:ビラスチン)

 

開発時期の違い

第一世代抗ヒスタミン薬と第二世代抗ヒスタミン薬は、開発時期に違いがある。

言うまでもないが、第一世代の方が開発時期が早く、第二世代の方が遅い

一般的には、1983年以降に発売されたものを第二世代抗ヒスタミン薬と呼ぶ。

 

【1983年よりも前に発売】

◆第一世代抗ヒスタミン薬

 

【1983年以降に発売】

◆第二世代抗ヒスタミン薬

 

第二世代抗ヒスタミン薬の違い・比較については、下の記事が詳しい。

>>> 病院で処方される主な花粉症薬(第2世代抗ヒスタミン薬)の違い・比較

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脳内移行性の違い

第一世代と第二世代では、脳内移行性に違いがある。

簡単に言ってしまうと、脳内へ移行しやすいと眠気が生じやすくなるし、移行しにくければ眠気が出にくくなる

 

もちろん第二世代抗ヒスタミン薬の方が、脳内移行性が低い。

なぜかというと、第一世代と第二世代の構造式には大きな違いがあるからだ。

 

薬が脳内へ移行するには、血液脳関門を通り抜ける必要がある。

この時に重要なのが、親水性かどうかだ。

親水性であれば血液脳関門を通りにくいので、眠気の副作用は起こりにくい。

一方、親水性でなければ血液脳関門を通りやすいので、眠気の副作用が生じやすくなる。

 

ここで第一世代プロメタジンと第二世代フェキソフェナジンの構造式の違いを比較してみよう。

少し見ただけで、大きな違いに気づくはずだ。

 

【プロメタジン構造式】

参照:Wikipedia

 

【フェキソフェナジン構造式】

参照:Wikipedia

 

 

パッと見ただけで第二世代のフェキソフェナジンには、親水性の官能基である-COOHが多いことに気づいただろう。

一方で、第一世代のプロメタジンには-COOHが1つもなく、親水性でないことが分かる。

 

つまり脳内移行性は明らかに第一世代の方が高く、それだけ眠気の副作用も生じやすくなるということだ。

 

【脳内移行性が高い=眠気が出やすい】

◆第一世代抗ヒスタミン薬

 

【脳内移行性が低い=眠気が出にくい】

◆第二世代抗ヒスタミン薬

*ただしザジテン(成分名:ケトチフェン)は第二世代の中でも、脳内移行性が高いことで知られている。

 

受容体選択性の違い

第一世代と第二世代のもう1つの違いが、受容体選択性だ。

もちろん第一世代の方が受容体選択性が低く、第二世代の方が受容体選択性が高い。

 

前述の通り、抗ヒスタミン薬はヒスタミンH1受容体に作用することが非常に重要である。

そのため、ヒスタミンH1受容体へ選択的に作用した方が良い。

 

第一世代抗ヒスタミン薬は受容体選択性が低いので、ヒスタミンH1受容体以外の受容体にも作用してしまう。

代表的な例がアセチルコリン受容体への作用だろう。

何が問題かというと、アセチルコリン受容体をブロックしてしまうと、口の渇き(口渇)や便秘などの副作用が発現しやすくなってしまうからだ。

 

この受容体選択性を改良したのが第二世代抗ヒスタミン薬である。

受容体選択性が高いためアセチルコリン受容体への作用が少なく、口の渇き(口渇)や便秘などの副作用が第一世代に比べ少ない。

 

【受容体選択性が低い】

◆第一世代抗ヒスタミン薬

 

【受容体選択性が高い】

◆第二世代抗ヒスタミン薬

>>> 他の医薬品の違い・比較をチェックする

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