オーソライズド・ジェネリック(AG)とジェネリックの違いとは?

そもそもジェネリック医薬品とは?

新薬(先発医薬品)の特許が切れると、他のメーカーによって新薬と同じ有効成分の薬が製造・販売される。

これがいわゆる「ジェネリック医薬品」だ。

ジェネリック医薬品は、新薬と違って開発コストがかなり安い。

そのため低価格が実現しているのだ。

「ジェネリック医薬品は安いから粗悪品」と勘違いしている人がたまにいるが、それは間違った知識である。

ジェネリック医薬品の詳しい解説については、以下の記事にまとめた。

興味があればチェックしてほしい。

>>> 薬剤師が解説するジェネリック医薬品-なぜジェネリックは安いのか?-

オーソライズド・ジェネリックとジェネリックの違い

最近ではジェネリック医薬品の中でも、「オーソライズド・ジェネリック」と呼ばれるジェネリック医薬品も販売されている。

オーソライズドとは「許諾を受けた」という意味で、要するに新薬のメーカーから作ってもいいよと認められたジェネリック医薬品ということだ。

先ほど書いたように、新薬とジェネリック医薬品の有効成分は同じである。

しかし、実は「製法」や「添加物」、「製造方法」などが異なる場合があるのだ。

一方、オーソライズド・ジェネリックは違う。

違うのは名称くらいで、オーソライズド・ジェネリックは「製法」、「添加物」、「製造方法」なども含めて新薬と同じなのである。

【Point!】

オーソライズド・ジェネリックは新薬とほぼ同じ薬

患者にとってのメリット

オーソライズド・ジェネリックを患者が使うメリットは、もちろん「安い値段で同じ薬を使える」ということだろう。

さらに言えば、オーソライズド・ジェネリックと普通のジェネリック医薬品の競争が生まれることもメリットと言える。

競争によって、「製剤の工夫」や「よりコスパの良い製品開発」が行われ、医療費の抑制や質の高い薬物治療を実現できる可能性がある。

【患者にとってのメリット】

◆安い値段で同じ薬を使える

◆医療費の抑制、質の高い薬物治療につながる

企業にとってのメリット

オーソライズド・ジェネリックを販売する企業側にもメリットはある。

1つ目が「信頼性」だ。

新薬と同じであるということが、信頼性につながりやすい。

そして2つ目が「先行優位性」である。

実はオーソライズド・ジェネリックは、新薬の特許が切れる前にジェネリック医薬品として販売できる。

ジェネリック医薬品の薬価収載は、6月と12月の年に2度しかない。

そのため先行して販売できれば、「唯一のジェネリック医薬品」としてオーソライズド・ジェネリックを販売できるのである。

*薬価収載

薬の価格の一覧表に載せること

薬価収載されると、健康保険が適用される

【企業にとってのメリット】

◆新薬と同じなので信頼性につながりやすい

◆特許が切れる前に販売できるので、唯一のジェネリックとして販売可能

オーソライズド・ジェネリックのデメリット

ただしオーソライズド・ジェネリックにも、デメリットはある。

普通のジェネリック医薬品の場合、安いだけでなく薬を飲みやすいようコーティングが施されている場合がある。

しかしオーソライズド・ジェネリックは、新薬をコピーしたものだ。

そのためオーソライズド・ジェネリックには、普通のジェネリックとは違い、製剤的な工夫がされていない。

またオーソライズド・ジェネリックは最近ようやく普及し始めたので、種類が少ないとうデメリットもある。

要するにオーソライズド・ジェネリックがオススメなのは、「新薬と同じで安い薬が良い」とか「ジェネリック医薬品に抵抗がある」という人になる。

【主なデメリット】

◆普通のジェネリック医薬品でみられる製剤的工夫がない

◆種類が少ない

主なオーソライズド・ジェネリック

主なオーソライズド・ジェネリックには以下のようなものがある。

【主なオーソライズド・ジェネリック】

◆フェキソフェナジン塩酸塩錠「SANIK」(新薬名:アレグラ錠)

◆スマトリプタン錠「アスペン」(新薬名:イミグラン錠)

◆カデチア配合錠「あすか」(新薬名:エカード配合錠)

◆アムバロ配合錠「サンド」(新薬名:エックスフォージ配合錠)

◆オルメサルタンOD錠「DSEP」(新薬名:オルメテック錠)

◆ロスバスタチン錠「DSEP」(新薬名:クレストール錠)

◆バルヒディオ配合錠「サンド」(新薬名:コディオ配合錠)

◆バルサルタン錠「サンド」(新薬名:ディオバン錠)

◆パロキセチン錠「アスペン」(新薬名:パキシル錠)

◆クロピドグレル錠「SANIK」(新薬名:プラビックス錠)

◆カンデサルタン錠「あすか」(新薬名:ブロプレス錠)

◆テラムロ配合錠「DSEP」(新薬名:ミカムロ配合錠)

◆テルミサルタン錠「DSEP」(新薬名:ミカルディス錠)

◆テルチア配合錠「DSEP」(新薬名:ミコンビ配合錠)

◆レバミピド錠「オーツカ」(新薬名:ムコスタ錠)

◆カムシア配合錠「あすか」(新薬名:ユニシア配合錠)