薬の基礎知識

病院で処方される便秘薬について分かりやすく解説する

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便秘と聞くと、「便が出ない不快な状態」というイメージを持つ人が多い。

しかし便秘は、ただ不快なだけではない。

 

時に便秘が原因となって、腸閉塞などの病気につながってしまうこともある。

つまり必要に応じて、薬を使って対処する必要があるのだ。

そこでこの記事では、病院で処方されること多い便秘薬について簡単にまとめた。

 

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便秘とは

便秘では、大腸に便がとどまり、長期間排便されなかったり、排便時に痛みや不快感、排便後に便が残っているような感覚が生じる。

 

【便秘とは】

◆大腸に便がとどまり、長期間排便されない

◆排便時に痛みや不快感

◆排便後に便が残っているような感覚がある

 

ただし排便回数については、個人差がある。

そのため便秘で感じる症状は、人によって違うことが多い。

 

上記のような症状が半年以上続く便秘のことを、特に「慢性便秘」と呼ぶ。

慢性便秘は女性で特に多く、年齢を重ねると増加していく傾向がある。

 

便秘の原因

便秘が生じる原因としては、以下のようなものがある。

 

【便秘の原因】

◆食生活の乱れ

◆ストレル

◆環境の変化

◆病気(大腸ガンなど)

 

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便秘の種類

便秘は大きく分けて2種類に分類できる。

それが「器質性便秘」「機能性便秘」だ。

 

器質性便秘

器質性便秘とは簡単に言ってしまうと、「何かしらの病気が原因」の便秘である。

例えば生まれつき腸管の異常がある場合や、大腸ガンや腸閉塞(イレウス)などが原因で便が通りにくくなっていることが原因として挙げられる。

 

【器質性便秘とは】

◆何かしらの病気が原因の便秘

 

機能性便秘

機能性便秘とは、食習慣やストレスなどが原因で生じる便秘のことを指す。

要するに一般的なイメージの便秘ということだ。

機能性便秘は器質性便秘と違い、病気に由来する便秘ではない。

 

【機能性便秘とは】

◆食習慣やストレスなどが原因で生じる便秘

 

機能性便秘は、さらに3つに大別できる。

それが「直腸性便秘」、「けいれん性便秘」、「弛緩性便秘」だ。

 

1:直腸性便秘

直腸性便秘は、便が直腸まで運ばれているにも関わらず、便意が脳に伝わらないために引き起こされる

何度も便意を我慢してしまうことにより、「排便しよう」という働きが弱くなってしまった結果、便秘が生じるのだ。

習慣性便秘とも呼ばれている。

 

【直腸性便秘とは】

◆便意が脳に伝わらないことにより生じる便秘

 

2:けいれん性便秘

けいれん性便秘は、ストレスにより自律神経が過剰に働いた結果、腸が引きつってしまい、便を正常に運べなくなることにより生じる。

 

【けいれん性便秘とは】

◆ストレスにより腸が引きつってしまい、便を正常に運べなくなる便秘

 

3:弛緩性便秘

弛緩性便秘は、大腸の便を運ぶ力(蠕動運動)が弱くなっていることが原因となって生じる。

弛緩性便秘は高齢者や女性、寝たきりの人に多く見られる便秘である。

 

【弛緩性便秘とは】

◆大腸の便を運ぶ力が弱まることにより生じる便秘

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便秘に使われる薬

便秘に使われる薬には、以下のようなものがある。

 

大腸刺激性下剤

大腸刺激性下剤は、名前の通り大腸を刺激し、便を運ぶ力(蠕動運動)を活性化することによって排便を促す。

作用は強めで、速やかに効果が現れる。

ただし習慣性があるので、長期に渡って使用するのには向いていない。

 

【大腸刺激性下剤に分類される薬】

◆ラキソベロン(成分名:ピコスルファート)

◆プルゼニド(成分名:センノシド)

 

小腸刺激性下剤

小腸刺激性下剤は小腸を刺激し、便を運ぶ力(蠕動運動)を活性化することによって排便を促す。

 

【小腸刺激性下剤に分類される薬】

◆ヒマシ油

 

塩類下剤

塩類下剤は、腸管内に水分を引き寄せ便に含まれる水分量を多くする。

そうすると、便が柔らかくなるので排便しやすくなるのだ。

ただし服用量が多すぎると、水っぽい便になってしまうので注意が必要である。

 

【塩類下剤に分類される薬】

◆マグラックス(成分名:酸化マグネシウム)

 

膨張性下剤

膨張性下剤は、腸内で水分を吸収して膨張することにより、便量を増加させる。

その結果、排便が促進されるのだ。

自然に近い排便が期待できる。

 

【膨張性下剤に分類される薬】

◆バルコーゼ(成分名:カルメロース)

 

クロライドチャネル・アクティベーター

上記で紹介した薬で効果を得られなかったり、副作用などが原因で使えない場合にクロライドチャネル・アクティベーターが使われる。

クロライドチャネル・アクティベーターは、小腸のクロライドチャネルと呼ばれる部位に作用する薬だ。

 

クロライドチャネルは、腸液の分泌に関与している。

そのため、小腸に存在するクロライドチャネルを活性化することにより、小腸内での水分分泌が促されるようになる。

その結果、便が柔らかくなるので、排便が促されるようなるのだ。

 

【クロライドチャネル・アクティベーターに分類される薬】

アミティーザ(成分名:ルビプロストン)

 

アミティーザ(成分名:ルビプロストン)の臨床試験では、服用した患者の60〜75%で24時間以内の自然排便が認められている。

ただし、全ての便秘に使えるわけではなく、器質性便秘には使えない。

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