病気

腫瘍マーカーとは何か分かりやすく解説

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「癌の治療=病院に入院して行われるもの」というイメージは過去のものになりつつある。

また癌への関心が高まり、がん検診・人間ドッグを受診する人も増えてきた。

 

がん検診や人間ドッグで受けるであろう検査の1つが「腫瘍マーカー」だ。

そこでこの記事では、腫瘍マーカーの概要についてまとめた。

 

 

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腫瘍マーカーとは

腫瘍マーカーとは、より簡単に言うと「癌細胞が体内に存在すると増加する物質」のことで、主に血液を使って測定される。

 

腫瘍マーカーの主な使用目的は「癌細胞が存在するかどうかのチェック」、「手術や薬物治療の効果測定」、「再発のチェック」の3つがある。要するに腫瘍マーカーは「癌の手がかりを探す検査」と言える。

主な腫瘍マーカーには以下のようなものがある。

 

【AFP】(α-フェトプロテイン)

基準値:20ng/ml以下(RIA固相法)

主な対象癌腫:肝細胞癌

 

【CA15-3】(糖鎖抗原15-3)

基準値:30U/mL以下

主な対象癌腫:再発乳癌

 

【CA19-9】(糖鎖抗原19-9)

基準値:37U/mL以下

主な対象癌腫:膵癌、大腸癌、胆嚢癌、胆道癌

 

【CEA】(癌胎児性抗原)

基準値:2.5ng/mL以下

主な対象癌腫:大腸癌、肺癌、胃癌

 

【CYFRA】(サイトケラチン19フラグメント)

基準値:2.0ng/mL以下(IRMA法)

主な対象癌腫:肺扁平上皮癌

 

【PSA】(前立腺特異抗原)

基準値:4.0ng/mL以下

主な対象癌腫:前立腺癌

 

【PIVCA-Ⅱ】(ビタミンK欠乏性タンパク-Ⅱ)

基準値:40 mAU/mL未満(ECLIA法)

主な対象癌腫:肝細胞癌

 

【SCC抗原】(扁平上皮癌関連抗原)

基準値:1.5ng/ml以下

主な対象癌腫:扁平上皮癌、子宮頚部癌

 

腫瘍マーカーを見るときの注意点

「腫瘍マーカーが陽性だと癌が確定する」と勘違いされていることが多い。

しかし、これは間違った認識である。

 

例えば、基準値を上回る陽性だったとしても、必ず癌が存在するということを意味するわけではない。

逆に基準範囲内の陰性だったとしても、癌ではないというわけではない。

 

これはなぜかというと、腫瘍マーカーは万能ではないからだ。

腫瘍マーカーには感度と特異度という特性を持つ。

 

感度とは「陽性である人を正しく陽性であると判定できる正確さ」、特異度とは「陰性である人を正しく陰性であると判定できる正確さ」を示す。

 

例えば特異度が90%だったとしたら、10%は癌でないのにも関わらず、癌と診断されてしまうのである。

このような状態を偽陽性と呼ぶ。

このように腫瘍マーカーは、万能な検査とはいえないのである。

 

そのため1種類の腫瘍マーカーが陽性だからといって、診断が確定することはない。

つまり腫瘍マーカーは、あくまでも参考ということである。

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腫瘍マーカーを検査したら

近年は健康志向の高まりから、人間ドッグを受ける人は少なくない。

その際に、腫瘍マーカーが陽性だったと判定されてしまう場合がある。

 

前述の通り、腫瘍マーカーが陽性だからと言って、必ずしも癌であるということにはならない

そのため、人間ドッグなどで腫瘍マーカー陽性と判定された場合は、医療機関を受診して、医師に診察してもらったり、画像検査を受けるべきである。

 

逆に、腫瘍マーカーが陰性だったとしても、体重の急激な減少・食欲不振などの症状がみられるような場合は、医師に診察してもらったり、画像検査を受けた方が良い。

なぜなら腫瘍マーカーが陰性だったとしても、必ずしも癌ではないと言い切れないからだ。

 

繰り返しになるが、腫瘍マーカーは決して万能な検査ではない。

癌かどうかを見極めるには、腫瘍マーカーのみに頼るのではなく、他の検査と合わせて総合的に考えるべきである。

 

がんは早期発見できれば、完治できる病気になりつつある。

つまり自覚症状のないうちに定期的に検査するのが重要なのだ。

今では自宅で手軽にできる「がん検査キット」も販売されているので、積極的に利用していくべきだろう。

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