病気

【てんかん】「部分発作」と「全般発作」の違いとは?

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脳の病気の1つに「てんかん」がある。

乳幼児や高齢者で発症しやすく、日本では約100万人の患者がいると言われている病気だ。

 

てんかんは、大きく2種類に分類できる。

それが「部分発作」と「全般発作」だ。

そこでこの記事では、「部分発作」と「全般発作」の違いについてまとめた。

 

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てんかんとは

てんかんとは、脳の病気の一種だ。

脳には多くの神経細胞がある。

その神経細胞がネットーワークを形成し、電気信号のやり取りを行うことにより、情報の伝達を行なっている。

 

しかし何らかの原因によって、電気信号の伝達に不具合を生じることがある。

その不具合により、脳神経が過剰に興奮することによって「けいれん」「意識の消失」といった症状が引き起こされてしまう。

これが「てんかん発作」だ。

 

てんかん発作には、細かく分類すると様々な種類があるが、大きく分けると2種類である。

それが「部分発作」「全般発作」だ。

 

部分発作とは

部分発作は、脳内の一部における過剰な興奮が原因となって引き起こされる。

前述の通り、てんかんは部分発作と全般発作に分類できるが、部分発作はさらに大きく3種類に分類できる。

それが「単純部分発作」、「複雑部分発作」、「二次性全般化発作」だ。

 

1:単純部分発作

単純部分発作は、部分発作の中でも意識の消失を伴わない発作を指す。

 

2:複雑部分発作

複雑部分発作は、単純部分発作と異なり、意識の消失を伴う発作だ。

 

3:二次性全般化発作

二次性全般化発作は、脳内の一部で生じた興奮が脳全体に広がることによって生じる。

 

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全般発作とは

全般発作は、過剰な興奮が脳全体で生じることによって起こる。

よく部分発作と全般発作の違いは、「症状の現れる範囲」だと勘違いされていることがあるが、それは違う。

本当は「脳神経が興奮している範囲の違い」なのである。

 

部分発作と同様、全般発作もさらに細かく分けられ、4種類に分類可能だ。

1:欠伸発作(けっしんほっさ)

しばらくの間、意識が消失するタイプの発作。

 

2:ミオクロニー発作

手足の筋肉が一瞬ピクッと動く発作。

意識の消失は伴わない。

 

3:強直間代発作(きょうちょくかんたいほっさ)

意識の消失を伴い全身を硬直させ、手足をガクガクと曲げたり伸ばしたりする発作。

 

4:脱力発作

意識の消失と筋力の低下が同時に起こり、倒れ込んでしまう発作

てんかん発作に使われる薬とは

てんかん発作は、発作タイプによって使われる薬が異なる。

第一選択薬としては、部分発作がテグレトール(成分名:カルバマゼピン)

そして全般発作にはデパケン(成分名:バルプロ酸)とされている。

第二選択薬には複数の選択肢があり、医師によって判断が異なる。

 

抗てんかん薬は、発作型を始め、患者の性別・年齢や、妊娠の可能性、相互作用などを考慮した上で決定される。

 

例えばてんかんは完治する場合もあるが、ずっと薬を服用しなければならないこともある。

そのため妊娠可能性のある女性が、抗てんかん薬を服用する場合、奇形を生じる可能性のある薬などは服用開始時点から避ける必要があるのだ。

 

また相互作用の少なさも薬の選択の際に重要視される。

高齢になるにつれ、てんかん以外の疾患を合併することもあるので、選択肢を多く残せるように、相互作用の多い治療薬はできるだけ避けることが多い。

 

【部分発作に使われる主な薬】

テグレトール(成分名:カルバマゼピン)

◆アレビアチン(成分名:フェニトイン)

◆エクセグラン(成分名:ゾニサミド)

デパケン(成分名:バルプロ酸)

イーケプラ(成分名:レベチラセタム)

ラミクタール(成分名:ラモトリギン)

トピナ(成分名:トピラマート)

ビムパット(成分名:ラコサミド)

フィコンパ(成分名:ペランパネル)

など

 

【全般発作に使われる主な薬】

◆アレビアチン(成分名:フェニトイン)

デパケン(成分名:バルプロ酸)

マイスタン(成分名:クロバザム)

リボトリール・ランドセン錠(成分名:クロナゼパム)

◆エクセグラン(成分名:ゾニサミド)

など

 

*欠伸発作

◆エピレオプチマル(成分名:エトスクシミド)

ラミクタール(成分名:ラモトリギン)

など

 

*ミオクロニー発作

イーケプラ(成分名:レベチラセタム)

リボトリール・ランドセン錠(成分名:クロナゼパム)

など

 

*強直間代発作

イーケプラ(成分名:レベチラセタム)

ラミクタール(成分名:ラモトリギン)

◆フェノバール(成分名:フェノバルビタール)

トピナ(成分名:トピラマート)

フィコンパ(成分名:ペランパネル)

など

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原因によるタイプ分けもされる

「部分発作」と「全般発作」は、発作タイプによる分類だ。

つまり脳神経が興奮する範囲による分類ということだ。

 

またてんかん発作は、発作タイプによる分類だけでなく、原因による分類もできる。

それが「症候性」「突発性」だ。

 

1:症候性

症候性は、脳に何らかの障害が認められるタイプだ。

「症候性全般てんかん」と「症候性局在関連てんかん(部分発作)」に大別できる。

 

【症候性全般てんかん】

◆乳幼児期に発症しやすい

◆発達障害を伴うことがある

◆薬が効きにくい

 

【症候性局在関連てんかん】

◆年齢に関係なく発症

◆人によって薬の効き目が違う

◆様々な発作型

 

2:突発性

突発性は、脳に障害が認められず原因が分からないタイプだ。

「突発性全般てんかん」と「突発性局在関連てんかん(部分発作)」に大別できる。

 

【突発性全般てんかん】

◆小児期から思春期に発症しやすい

◆薬は比較的効く

 

【突発性局在関連てんかん】

◆小児期に発症することが多い

◆成長すると治ることが多い

◆薬の効果がでやすい

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