医薬品の違い・比較

ムコダインとクリアナールは併用できるのか?

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以前ムコダイン、ムコソルバン、ビソルボンの違い・使い分けという記事で、代表的な去痰薬の違いや使い分けについて書いた。

 

しかしこの前、受け付けた処方せんでムコダイン(成分名:カルボシステイン)とクリアナール(成分名:フドステイン)の併用が指示された処方せんを見かけた。ちょっと個人的には疑問のある併用だったので、今回はムコダインとクリアナールを併用できるのかについて考えた。

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◎ムコダインとクリアナールの併用は可能なのか

最初に2つの薬の薬効分類について比較してみよう。

 

ムコダインの薬効分類

・気道粘液調整・粘膜正常化剤

 

クリアナールの薬効分類

・気道分泌細胞正常化剤

 

薬効分類を見ると、微妙に違うような印象を受ける。しかし、簡単に言ってしまうとどっちも痰のネバつきを弱めて痰を体外へだしやすくする薬ということだ。

 

 

次に適応症について比較する。

 

ムコダインの適応症

・下記疾患の去痰

上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)、急性気管支炎、気管支喘息慢性気管支炎気管支拡張症肺結核

・慢性副鼻腔炎の排膿

 

クリアナールの適応症

以下の慢性呼吸器疾患における去痰
気管支喘息慢性気管支炎気管支拡張症肺結核,塵肺症,肺気腫,非定型抗酸菌症,びまん性汎細気管支炎

 

こうやって比較してみると、被っている適応症がけっこうある。添付文書を読んでみると、併用注意や併用禁忌の欄にも特に記載はない。そのため、ムコダインとクリアナールは併用しても特に問題ないのではないかと思う。


 

◎構造式の比較

最後にムコダインとクリアナールの構造式を比較してみよう。

 

ムコダイン

 

クリアナール

 

このように2つの構造式を比較してみると、基本骨格が同じということが分かる。薬の構造式を読む-基本骨格と置換基-という記事にも書いたが、同じ基本骨格を持つ薬は同じ作用機序や薬理作用を示すという特徴がある。

 

一方、その薬自身の特徴を示す置換基は異なる。ムコダインとクリアナールはそれぞれ異なる置換基を持つので、この2つの薬が違う特徴を持つのは明らかだ。

 

しかし基本骨格が同じ場合、併用したとしても基本的に相乗効果は期待できない。なぜなら基本骨格が同じならば、作用機序も同じだからだ。

 

そのため構造式という観点から考えると、ムコダインとクリアナールは併用したとしてもあまり意味がないということになる。

 

ムコダインとクリアナールを併用するのであれば、ムコダインと基本骨格が違うムコソルバンを併用した方が高い効果が得られるだろう。


 

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◎まとめ

ムコダインとクリアナールは併用しようと思えば、併用することは可能である。理由は添付文書上の併用禁忌や併用注意の欄に特に注意書きがないからだ。

 

しかし、構造式を比較した場合、基本骨格が同じことが分かる。基本的に基本骨格が同じ場合は作用機序が同じなので、仮に併用をしたとしてもそこまで相乗効果は期待できない

 

そのため、ムコダインとクリアナールの併用は可能と言えば可能だが、効果があるかと言われると微妙なところというのが僕の見解である。

ムコダイン、ムコソルバン、ビソルボンの違い・使い分けを見る


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