医薬品の違い・比較

「フォルテオ」と「テリボン」の違い・比較

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骨粗鬆症では、骨密度が減少し、骨がスカスカになってしまう。

骨粗鬆症が原因となる骨折は非常に多く、特に高齢者では骨折がキッカケとなり、寝たきり状態になることもある。

そのため薬を使って、骨が脆くならないようにすることが非常に重要なのだ。

 

骨粗鬆症に使われる重要な薬の1つが、「副甲状腺ホルモン製剤(PTH製剤)」である。

そこでこの記事では、副甲状腺ホルモン製剤であるフォルテオ皮下注キット(成分名:テリパラチド)テリボン皮下注用(成分名:テリパラチド)の違い・比較についてまとめた。

 

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副甲状腺ホルモン製剤の作用機序

骨では破骨細胞による「骨吸収(骨の破壊)」と骨芽細胞による「骨形成」が繰り返し行われている。

通常、骨吸収と骨形成のバランスは保たれているため、骨がスカスカになり脆くなるということはない。

 

しかし骨粗鬆症の患者では、骨吸収と骨形成のバランスが崩れてしまっている。

つまり骨形成よりも骨吸収のスピードの方が速い状態になっているのだ。

その結果、骨がもろくなってしまうのである。

 

【骨粗鬆症の原因】

骨形成 < 骨吸収

 

骨の代謝に関与している重要なホルモンに「副甲状腺ホルモン」がある。

副甲状腺ホルモンは、骨の代謝(骨吸収)を促進して骨量の減少をもたらす。

つまり副甲状腺ホルモンの働きによって、骨がもろくなるのである。

 

【副甲状腺ホルモンの働き】

◆骨の代謝を高める

 

副甲状腺ホルモン製剤は、副甲状腺ホルモンと同じような作用をする薬だ。

そのため「なぜ骨量を減少させる薬が骨粗鬆症治療薬なのだろう?」と思った人もいるだろう。

 

これには理由がある。

実は副甲状腺ホルモンは投与法を変えることよって、骨密度を上昇させることが分かっているのだ。

 

その方法というのが「間欠的投与」である。

簡単に言うと、間欠的投与とは「一定の時間を置いて投与する」という方法だ。

 

副甲状腺ホルモンには、骨の代謝を高める作用以外に「骨を作る骨芽細胞を増やす作用」や「骨芽細胞の自然死(アポトーシス)を抑制する作用」が認められている。

 

骨の形成を促すこれら2つの作用は、一定の時間を置いて副甲状腺ホルモンを投与することによって、骨の代謝作用よりも強く現れる。

以上のような理由で、副甲状腺ホルモン製剤を間欠的投与することによって、骨密度が上昇するのである。

 

【間欠的投与の作用】

1:骨形成を促進する骨芽細胞を増やす作用

2:骨芽細胞のアポトーシス(自然死)を抑制する作用

 

このような作用機序により、骨密度を上昇させ、骨粗鬆症を改善するのが副甲状腺ホルモン製剤である。

つまり副甲状腺ホルモン製剤は「骨を作る骨芽細胞を増やす作用」や「骨芽細胞の自然死(アポトーシス)を抑制する作用」により骨粗鬆症を改善するのだ。

 

用法の違い・比較

フォルテオ皮下注キットとテリボン皮下注用には、用法に違いがある。

フォルテオ皮下注キットが1日1回投与タイプの薬であるのに対し、テリボン皮下注用は週1回投与タイプとなっている。

 

【フォルテオの用法】

◆1日1回投与

 

【テリボンの用法】

◆1週1回投与

 

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投与方法の違い・比較

フォルテオ皮下注キットとテリボン皮下注用には、投与方法に違いがある。

フォルテオ皮下注キットは、患者自身が家で注射が可能な製剤である。

一方テリボン皮下注用は、医療機関または家に来てもらって投与をする薬であり、自分で投与することができない。

 

【フォルテオの投与方法】

◆患者自身が家で注射可能

 

【テリボンの投与方法】

◆医療機関または家に来てもらって投与をする

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投与期間制限の違い・比較

フォルテオ皮下注キットとテリボン皮下注用には、投与期間制限に違いがある。

フォルテオ皮下注キットの投与期間は2年となっているのに対し、テリボン皮下注用の投与期間は72週となっている。

 

ラットによる動物実験において、フォルテオ皮下注キットには骨肉腫の副作用が指摘されていたため、当初は18か月の投与期間制限が設けられていた。

しかし2年以内であれば、骨肉腫のリスク上昇が少ないという報告から、投与期間制限が2年に延長された。

 

一方テリボン皮下注用は、18か月以上の使用経験がないため、投与期間制限が72週となっている。

 

【フォルテオ皮下注キットの投与期間制限】

◆2年

 

【テリボン皮下注用の投与期間制限】

◆72週

 

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製造方法の違い・比較

フォルテオ皮下注キットとテリボン皮下注用には、製造方法に違いがある。

フォルテオの一般名は「テリパラチド」で、遺伝子組み換えで製造されている。

一方テリボン皮下注用の一般名が「テリパラチド酢酸塩」で、化学合成によって製造されている。

 

【フォルテオの製造方法】

◆遺伝子組み換え

 

【テリボンの製造方法】

◆化学合成

 

保存方法の違い

フォルテオ皮下注キットとテリボン皮下注用には、保存方法に違いがある。

フォルテオ皮下注キットは「遮光して、2~8℃で保存」する。

一方テリボン皮下注用は「遮光・室温保存」することになっている。

 

【フォルテオの保存方法】

◆遮光して、2~8℃で保存

 

【テリボンの保存方法】

◆遮光・室温保存

 

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