医薬品の違い・比較

ビスホスホネート製剤の違い・比較

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骨粗鬆症では、骨密度が減少し、骨がスカスカになってしまう。

骨粗鬆症が原因となる骨折は非常に多く、特に高齢者では骨折がキッカケとなり、寝たきり状態になることもある。

そのため薬を使って、骨が脆くならないようにすることが非常に重要なのだ。

 

骨粗鬆症に使われる重要な薬の1つが、「ビスホスホネート製剤(BP製剤)」である。

そこでこの記事では、ビスホスホネート製剤(BP製剤)に属するボナロン・フォサマック(成分名:アレンドロン酸)ボノテオ・リカルボン(成分名:ミノドロン酸)アクトネル・ベネット(成分名:リセドロン酸)の違い・比較についてまとめた。

 

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ビスホスホネート製剤の作用機序

骨では破骨細胞による「骨吸収(骨の破壊)」と骨芽細胞による「骨形成」が繰り返し行われている。

通常、骨吸収と骨形成のバランスは保たれているため、骨がスカスカになり脆くなるということはない。

 

しかし骨粗鬆症の患者では、骨吸収と骨形成のバランスが崩れてしまっている。

つまり骨形成よりも骨吸収のスピードの方が速い状態になっているのだ。

その結果、骨がもろくなってしまうのである。

 

【骨粗鬆症の原因】

骨形成 < 骨吸収

 

前述の通り、骨吸収には破骨細胞が関与している。

破骨細胞には名前の通り、骨を壊す作用があるため、破骨細胞が働くことによって、骨はどんどん壊されて弱くなってしまう。

 

ここから分かることは、骨を壊す破骨細胞の働きを抑制できれば、骨が脆くなり骨折してしまうリスクを減らせるということだ。

このような作用機序により、骨が脆くなるのを防ぐのが、ビスホスホネート製剤(BP製剤)である。

BP製剤 作用機序

 

つまりビスホスホネート製剤は、破骨細胞の働きを不活性化し、骨が破壊されるのを防ぐことにより、骨粗鬆症を改善するのである。

 

世代の違い・比較

ビスホスホネート製剤は、構造式の違いによって「第一世代」、「第二世代」、「第三世代」に分類できる。

 

第一世代にはダイドロネル(成分名:エチドロン酸)、第二世代にはボナロン・フォサマック(成分名:アレンドロン酸)、第三世代にはベネット・アクトネル(成分名:リセドロン酸)、ボノテオ・リカルボン(成分名:ミノドロン酸)が属する。

 

【第一世代ビスホスホネート製剤】

◆ダイドロネル(成分名:エチドロン酸)

 

【第二世代ビスホスホネート製剤】

ボナロン・フォサマック(成分名:アレンドロン酸)

 

【第三世代ビスホスホネート製剤】

ボノテオ・リカルボン(成分名:ミノドロン酸)

アクトネル・ベネット(成分名:リセドロン酸)

 

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骨吸収を抑制する強さの違い・比較

ビスホスホネート製剤は、「骨吸収抑制作用の強さ」に違いがある。

 

第一世代であるダイドロネル(エチドロン酸)の骨吸収抑制作用の強さを1とした場合、第二世代であるボナロン・フォサマック(成分名:アレンドロン酸)は100〜1000倍。

 

そして第三世代であるボノテオ・リカルボン(成分名:ミノドロン酸)は1000〜10000倍、アクトネル・ベネット(成分名:リセドロン酸)は10000倍以上と言われている。

 

【骨吸収を抑制する強さの比較】

第一世代

◆ダイドロネル(成分名:エチドロン酸):1

 

第二世代

ボナロン・フォサマック(成分名:アレンドロン酸):100〜1000倍

 

第三世代

ボノテオ・リカルボン(成分名:ミノドロン酸):1000〜10000倍

アクトネル・ベネット(成分名:リセドロン酸):10000倍以上

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作用機序の違い・比較

ビスホスホネート製剤は、破骨細胞の働きを抑制することにより骨が脆くなるのを防ぐ。

ただし「破骨細胞の働きをどのように抑制するか」は、第一世代のビスホスホネート製剤と第二・三世代のビスホスホネート製剤で異なる。

 

第一世代であるダイドロネル(成分名:エチドロン酸)は、体の中でATPと競合することによって、破骨細胞の働きを抑制すると考えられている。

一方で第二・第三世代のビスホスホネート製剤は、破骨細胞の生死に関与するタンパク質合成を阻害することにより、破骨細胞の働きを抑制する

 

これらの違いは「構造式の側鎖に窒素原子が含まれているかどうか」によってもたらされる。

第一世代のダイドロネル(成分名:エチドロン酸)は側鎖中に窒素原子を含まないが、第二・第三世代のビスホスホネート製剤には、窒素原子が含まれる。

 

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用法の違い・比較

ビスホスホネート製剤は用法に違いがあり、大きく分けて「1日1回使用タイプ」、「週1回使用タイプ」、「月1回使用タイプ」がある。

ボノテオ・リカルボン(成分名:ミノドロン酸)は週1回タイプの販売はないが、他の薬は週1回タイプも販売されている。

 

【1日1回タイプ】

ボナロン・フォサマック(5mg)

ボノテオ・リカルボン(1mg)

アクトネル・ベネット(2.5mg)

 

週1回タイプ】

ボナロン・フォサマック(35mg)

アクトネル・ベネット(17.5mg)

 

【月1回タイプ】

ボナロン(点滴静注バッグ900μg)

ボノテオ・リカルボン(50mg)

アクトネル・ベネット(75mg)

 

剤形の違い

ビスホスホネート製剤は、剤形に関しても違いがある。

ボナロン(成分名:アレンドロン酸)には「ゼリータイプ」、「注射タイプ」が販売されているが、他の薬は錠剤のみとなっている。

 

【ボナロンの剤形】

◆錠剤タイプ

◆ゼリータイプ

◆注射タイプ

 

【その他】

◆錠剤タイプ

 

そのほかの薬の違いについては、以下のページからどうぞ。

>>> 他の医薬品の違い・比較を見る


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