仕事

現役薬剤師が考える薬剤師の将来性について

更新日:

 

「薬剤師の将来性が不安」という話をよく聞く。

 

たしかに「規制緩和で薬学部が多くなったから薬剤師の数が飽和する!」とか「AIが薬剤師の仕事を奪う!」みたいなニュース記事をよく見かけるので、不安になる気持ちもなんとなく分かる。

 

そこでこの記事では、現役薬剤師の僕が薬剤師の将来性についてどう思っているのかについて書いてみた。

一つの意見として興味があれば、ぜひチェックしてみてほしい。

 

では本題へ。

 

 

スポンサーリンク

薬剤師の将来性はどうなのか

 

結論から言うと、薬剤師の将来性は規制次第だと僕は考えている。

規制が変わって状況が悪化するパターンと好転するパターンがあると思う。

 

薬剤師の将来性は規制次第で状況が大きく変わる

薬剤師は規制産業なの仕事なので、ルールが変わってしまうと薬剤師の将来性もガラリと変化する

 

例えば、規制が変わって大きく状況が変化してしまった職業の1つに弁護士がある。

弁護士はご存知の通り、国家資格が必要で資格職で、社会的地位も非常に高かった。

 

しかし「国家試験の合格率を上げる」というルール変更によって、就職難になってしまった職業の1つだ。

もちろん、稼げる給与も下がってしまった。

 

薬剤師も規制が変わると大打撃を受ける可能性が高い

弁護士のように、薬剤師もルールが変わることによって状況が大きく変わる可能性は否定できない。

 

市販薬の販売規制

ルール変更と聞いて、僕が最初に思いつくのは市販薬の販売規制だ。

 

今は第一類医薬品に属する市販薬は、薬剤師が対面で説明した上で販売するという規制がある。

 

この前、たまたま某大手チェーンに僕は第一類医薬品を買いに行ったのだけど、そこの薬剤師は僕が「これ買いたい」と行ったら、特に説明もすることなく「はい、分かりました」と売ってくれた。

 

僕も薬剤師なので販売する側の経験もあるが、「説明なんていらないから早く売れ」と上から目線の客もいる。

 

こういう現状があると、「市販薬を買うのに薬剤師の説明なんて不要じゃない?」という世論が形成されて、市販薬の販売は薬剤師の手から完全に離れる可能性も十分あるだろう。

 

*第一類医薬品

今まで処方箋が必要だった薬を、処方箋なしで薬局やドラッグストアで購入可能になったもの

 

「調剤は薬剤師がする」という規制

海外では「テクニシャ制度」が導入されている国もある。

テクニシャンと呼ばれる人が調剤するのだ。

 

しかし日本では、規制により薬剤師が調剤することになっている。

仮にテクニシャン制度が日本でも導入されたらどうだろう。

 

調剤をテクニシャンがやることになると、調剤や監査をメインの仕事としてやってきた薬剤師の働き口は減っていくことになるはずだ。

 

薬剤師の将来性が良い方向に変わる可能性もある

もちろん、規制が薬剤師の将来性に与えるのは悪影響だけではないと思う。

良い影響を薬剤師の将来性に与える可能性も十分ある

 

今は医師不足により、医師の過重労働が深刻だ。

そのため、今まで医師がやっていた仕事が薬剤師の裁量でできるようになる可能性もある。

 

例えば、ワクチンの接種が薬局やドラッグストアでも可能になるかもしれない。

リフィル処方箋が日本でも導入すれば、薬剤師の将来性という意味ではかなり明るくなるだろう。

 

*リフィル処方箋

同じ処方箋で繰り返し薬を受けれる処方箋。

症状が安定した患者に対して医師が書き、指定された期限内であれば繰り返し薬をもらえる

 

 

「薬剤師の将来性は暗い」という主な意見への反論

「薬剤師の将来性は暗い」という主な意見への反論

 

ここまで書いてきたように、薬剤師の将来性に関わるのは規制くらいと僕は考えている。

 

けど、「薬剤師の数が飽和するから将来性は暗い」とか「AIに置き換わるから将来性はない」といった主張もよく見かける。

 

でも、僕はこれらの意見にはちょっと同意できない。

あまり信憑性がないように思う。

 

薬剤師の数が飽和するから薬剤師の将来性は暗いは本当なのか?

「薬剤師の数はいずれ飽和する。だから薬剤師の将来性は暗い。」という主張はかなりよく見かける。

 

しかし、この主張はすでに10年以上前からある。

けど、まだまだ薬剤師が足りていない状況だ。

 

実際、有効求人倍率は5倍程度なので、完全に売り手市場となっている。

参照:2018年9月 職種別有効求人・求職状況

 

普通に考えて、高齢者が増えていて若者が減っているのだからこれは必然だろう。

日本の労働力不足は深刻なのだ。

 

僕は最近まで転職活動をしていたのだけど、転職コンサルタントも「まだまだ薬剤師が足りていないので、しばらくは転職しやすい状況が続くでしょう」と言っていた。

 

なので、「薬剤師の数はいずれ飽和する。だから薬剤師の将来性は暗い。」という主張に関しては、心配する必要はないと思う。

 

薬剤師の仕事は人工知能(AI)によって将来なくなるのか

薬剤師の将来性の話になると、必ず「薬剤師の仕事は人工知能(AI)によって消える」という話がでてくる。

けど、個人的にはそれはないかなと思っている。

 

人工知能(AI)は薬剤師の能力を拡張してくれるもの

たしかに人工知能(AI)はすごい。

けど、基本的に仕事を奪わうものではなく、薬剤師の仕事を助けれくれるものだ。

 

例えば、「パソコンに薬剤師の仕事が奪われている!けしからん!」と言っている薬剤師がいたら、「この人、頭おかしいのかな?」と誰もが思うはずだ。

 

人工知能(AI)もそれと同じである。

仮に人工知能(AI)が鑑査をしてくれたら、薬剤師にとってかなり心強い味方になるだろう。

 

さらに言えば、人工知能(AI)は言葉の意味を理解できないという欠点がある。

そのため、服薬指導の仕事がなくなるかと言われると、かなり怪しい。

 

以上のような理由により、人工知能(AI)が薬剤師の将来性を脅かすことはないだろう。

むしろ明るい将来が待っていると思う。

 

より詳しくは、以下の記事をどうぞ。

>> 人工知能(AI)の影響で薬剤師の仕事はなくなるのか

 

人工知能(AI)を脅威に感じるならプログラミングを学ぶのがオススメ

仮に人工知能(AI)を脅威に感じるのなら、プログラミングを学ぶことをオススメしたい。

 

なぜ人工知能(AI)を怖く感じるかというと、人工知能(AI)が何かを分かっていないからだ。

 

人間には「分からないことに不安を感じる」という本能がある。

そのため、人工知能(AI)が何か分っていないと、脅威に感じてしまう。

 

それならば、人工知能(AI)について学べば良い。

能動的に学ぶことにより、不安は消えていくはずだ。

 

人工知能(AI)はPython(パイソン)という言語で書かれているので、Pythonを学んでみよう。

特に有名なのが、「Aidemy(アイデミー)」というPython特化型AIプログラミングスクールだ。

 

本当に受講するかは別として、「AIについてもっと詳しく聞きたい」、「受講したいけど悩んでいる」という場合には無料で相談にも乗ってもらえる。

 

AI業界は年率10%以上の成長をしているので、薬剤師以外の武器として人工知能プログラミングを学んでみるのも良い選択肢だと思う。

 

プログラミングができれば副業もしやすい。

投資額以上に得られることは多いだろう。

>> 無料でアイデミーに相談してみる

 

 

スポンサーリンク

薬剤師の将来性に不安を感じている薬剤師がやるべきこと

 

ここまで薬剤師の将来性は規制次第と書いてきた。

それだと「神頼みじゃないか」と感じた薬剤師も多いと思うので、将来が不安な薬剤師向けにTo Doリストを書いておきたい。

 

【To Doリスト】

  1. 在宅医療
  2. 薬剤師以外のスキルを身につける

 

おすすめ1:在宅医療

最初にオススメするのが、在宅医療の経験だ。

この分野は個人的にかなり有望だと思っている。

 

すでに日本は高齢化が問題となっているのだが、これからさらに深刻になっていく。

そのため、在宅医療は需要が高まっていくと考えるのが自然だ。

 

さらに言えば、在宅医療の領域は人工知能(AI)が苦手な分野でもある。

先ほども書いた通り、人工知能(AI)は言葉の意味が理解できないからだ。

 

コミュニケーション能力が求められる在宅医療の仕事は、人間がこれからもやり続ける可能性が非常に高い。

 

需要が高くなる×人工知能(AI)が苦手なので、在宅医療の経験をこれから積んでおくとかなり良いと思う。

 

僕は最近まで転職活動をしていたのだが、面接で「在宅医療の経験はありますか?」と何度も聞かれた。

それくらい在宅医療は需要の高い領域なのだ。

 

在宅医療を経験できない職場であれば、転職するのも選択肢としてアリだと思う。

 

転職サイトの利用を考えている場合は、以下の記事にメリット・デメリットをまとめたのでチェックしてほしい。

>> 薬剤師が転職サイトを使うメリット・デメリット-実体験を赤裸々に語る-

 

おすすめ2:薬剤師以外のスキルを身につける

2つ目にオススメなのが、薬剤師以外のスキルを身につけるということ。

 

会社に依存したくない薬剤師が知っておくべき「自分株式会社」という考え方という記事でも書いたけど、スキルを掛け合わせることによって安定性が増す。

 

仮に薬剤師の仕事がなくなっても、「他にも稼ぐ手段があるし、大丈夫だろう」と前向きに考えることができるようになるからだ。

 

ちなみに僕はプログラミングと英語が得意なのだけど、この2つのスキルはどんな仕事とも相性が良いので結構オススメだ。

 

特にプログラミングのスキルは副業もしやすので、身に付けたいスキルがなければ勉強してみると良いだろう。

 

勉強法については、以下の記事をどうぞ。

>> ガチ初心者でもできるWEBプログラミング勉強法-どこから勉強すればいいの?-

 

 

まとめ

薬剤師の将来性を不安に思っている薬剤師は意外と多いのかもしれない。

けど、完全に薬剤師の仕事がなくなるかと言われると多分それはないので、心配しすぎる必要はないだろう。

 

薬剤師の将来性に大きく影響するのは規制くらいだ。

「AIが薬剤師の仕事を奪う」とか「薬剤師が飽和して給料が下がる」みたいな主張はよく聞くけど、これはさすがに微妙な意見だと思う。

 

もし薬剤師の将来性に不安があるのなら、以下の2つをやってみるのがオススメだ。

 

【To Doリスト】

  1. 在宅医療
  2. 薬剤師以外のスキルを身につける

 

この2つをやっていれば、とりあえず将来の安定性は増すだろう。

 

参考になれば嬉しい。

では。

 

RELATED

-仕事

Copyright© 週刊 薬剤師日記 , 2018 All Rights Reserved.