人生観

薬剤師の仕事に無理して"やりがい"を見つける必要はないと思う

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薬剤師としてしばらく働いていると、「学生の時に思っていた仕事と何か違った」と思うことがある。

 

僕は6年制薬学部を卒業しているのだけど、働き始めたばかりの頃、薬剤師の仕事に裁量が少なくて正直けっこう驚いた記憶がある。

例えば、一包化の判断すら医師に委ねなければいけないのを初めて知った時はかなり衝撃だった。

 

この前、僕より年下の薬剤師が「学生の時に思ってた薬剤師の仕事と違って、やりがいをあまり感じられない」みたいな話をしていて、"なんか違う"という感覚は「やりがいを感じにくくしてしまうんだなぁ」と思ったのだけど、意外と「なんか違った」と感じている薬剤師は多いのかもしれない。

 

そこでこの記事では、「やりがい」についてダラダラと書いみた。

僕も薬剤師のやりがいについて、一時期悩んでいたことがあったので、やりがいを感じられない薬剤師にとって少しは参考になるかもしれない。

 

 

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薬剤師の仕事に無理して"やりがい"を見つけようとする必要はない

剤師の仕事に無理して"やりがい"を見つけようとする必要はない

 

記事タイトルにもなっているけど、色々と悩んだ結果、僕は「薬剤師の仕事に無理してやりがいを見るける必要はない」と思うようになった。

 

やりがいを感じられない薬剤師は、まずこの考えを頭の隅に置いておこう。

なぜかというと、無理にやりがいを見つけようとすると、精神的にツラくなってしまうからだ。

 

薬剤師として実際に働かないと、やりがいを感じられるかは分からない

アルバイトを経験したことのある人なら分かると思うけど、実際に働いてみないことにはやりがいを持って働けるかは分からない。

 

僕の学生時代の話をすると、居酒屋のアルバイトは合っていなかった。

酔っ払いの相手をするのはしんどいし、社員はゴリゴリの体育会系でわけの分からないこと言ってるしで、やりがいは1ミリも感じられなかった。

 

一方で、塾講師の方は楽しく仕事をできた。

大変なことも多かったけど、自分が教えた生徒の成績が上がり、生徒のご両親から感謝された時は嬉しかった。

 

これはアルバイトだけでなく、薬剤師の仕事にも言えることだと思う。

実際に薬剤師として働き始めるまで、やりがいを感じて働けるかは分からない。

 

就職はギャンブル的な要素がある

毎年、だいたい8千人前後が国家試験をパスして薬剤師になる。

しかし、この8千人全員が薬剤師の仕事にやりがいを感じられるかといったら厳しいものがあると思う。

 

僕は今までに色んな薬剤師と働いてきたけど、「やりがいを持ってバリバリ働いてます!」という薬剤師は全体の1割くらいで、その他は可もなく不可もなくな働き方をしているように感じた。

 

就職はある種のギャンブルだと思う。

実際に働き始めるまで、やりがいを感じられるかは分からない。

 

就職におけるギャンブル性は、もっと注目されるべきだと思うのだが、運がからんでくる以上、一定数の薬剤師は「こんなはずでは。。」と感じることになる。

 

だからこそ、薬剤師の仕事とやりがいを無理に結びつけようとしてはいけないと僕は思う。

 

やりがいと仕事をセットで考えることにより、精神的に苦しくなってしまうからだ。

薬剤師の仕事にやりがいを見い出せないのなら、無理してやりがいを見つける必要はない。

 

仕事にやりがいを見いだせないことのメリットもある

そもそも、仕事にやりがいを見出せないからこそ生まれるメリットもあると思う。

 

例えば、「早く家に帰りたいから、仕事を早めに終わらせる方法を考える」とかは、その最たる例だ。

 

学生の時、「課題が終わった人から帰っていいよー」と先生に言われたことがあると思うけど、あの時の生産性は非常に高い。

 

こう考えると、薬剤師の仕事にやりがいを見いだせなかったとしても別に悪いことではないと思う。

仕事をちゃんとやるという前提条件さえ満たしていれば、仕事にやりがいを見いだせなくても悩む必要は全くないのだ。

 

薬剤師全員がやりがいを持って仕事をできるのは非現実的なのだから、「薬剤師は生活するための手段の1つ」と割り切り、他のフィールドでやりがいを見いだせる活動をするという道を考えてみるのもアリなのではないだろうか。

 

 

やりがいを感じられない薬剤師が仕事を楽しくする方法

やりがいを感じられない薬剤師が仕事を楽しくする方法

 

ここまで、「無理にやりがいを見いだせなくても良い」と書いてきた。

 

しかし、それでも「できることなら薬剤師の仕事を楽しくやりたい」考えている人も多いと思う。

そこで、僕の考える解決法について簡単に書いておきたい。

 

必ず状況が好転する保証はできないけど、やりがいを感じられる可能性が高まるはずだ。

僕が考える解決策は、以下の2つである。

 

【解決策】

  • 環境を変える
  • 薬剤師として働く時間を減らす

 

解決策1:環境を変える

1つ目が「環境を変えてみる」という方法。

 

経営コンサルタントの大前研一さんが言っていたのだが、自分を変えるには以下の3つが有効だそうだ。

 

【自分を変える方法】

  • 時間配分を変えること
  • 住む場所を変えること
  • 付き合う人を変えること

引用:https://president.jp/articles/-/17083

 

僕の言う「環境を変える」とは、3つ目の付き合う人を変えるに該当する。

自分と異なる視点を持つ人との付き合いは、とても刺激的なことだ。

 

少し話はそれるが、僕は語学留学をしていたことがある。

 

その時に自分とは違うバックグラウンドを持つ人たちとの交流がたくさんあったのだけど、そこでの経験はその後の人生に影響するくらいとても刺激になった。(詳しくは以下の記事)

>> 薬剤師を辞めて語学留学した話-注意点やメリット・デメリットなど淡々と語る-

 

で、薬剤師の話に戻すと、例えば「薬局で働いている薬剤師」、「ドラッグストアで働いている薬剤師」、「病院で働いている薬剤師」、「メーカーで働いている薬剤師」では、視点も異なれば考え方も異なる。

 

なので、「今はドラッグストアで働いているけど、次は薬局で働いてみる」という選択をするのは、視野を広げるという意味でかなり良い選択だと思う。

 

ドラッグストアは合わなかったけど、薬局の仕事ならやりがいを感じられるということもありうる。

環境を変えることにより、それが良い刺激となり、やりがいを感じられるようになるかもしれない。

 

もちろん先ほども書いた通り、就活にはギャンブル性が内在している。

そのため、実際に働くまでやりがいを持って働けるかは分からない。

 

しかし、今の環境で働き続けるよりは、やりがいを持って働ける可能性は高まるはずだ。

けっきょく何かしらの行動をしないことには、現状は何も変わらないのである。

 

オススメの転職サイトについては、以下の記事をどうぞ。

>> 薬剤師転職サイトのおすすめはどれ?-現役薬剤師が徹底解説-

 

解決策2:薬剤師として働く時間を減らす

2つ目の解決策が、薬剤師として働く時間を減らすという方法だ。

 

例えば、マンガを読むのが好きだとしても、「週5で9時間拘束8時間(休憩1時間)マンガを読み続けろ」と言われたらしんどいと思う。

適度に読むからこそ、マンガは面白いのだ。

 

それと同じ原理で、薬剤師として働く時間が長すぎた結果、仕事自体に飽きてしまい「やりがいを感じられなくなった」という可能性がある。

 

そもそも週5で9時間拘束8時間同じ仕事をするというのは、個人に最適化された労働形態ではない。

どうしても、この働き方に適応できない人も出てくる。

 

以前の記事でも書いたけど、実は僕も薬剤師として週5で働いているわけではない。

薬剤師以外にも、他の仕事をしている。

>> 薬剤師として週休3日で働くメリット・デメリットとは?-実践者が赤裸々に語る-

 

ここまで読み進めて、僕のことをいやいや働いている薬剤師と思っている人もいるかもしれないがそれは違う。

そういう時期もあったけど、今はけっこう楽しく働けている。

 

大きな理由は、違うフィールドの仕事を掛け持ちしているからだと思う。

僕の経験上、違う仕事を掛け持ちすることにより、新鮮な気持ちで薬剤師として働けるようになる。

 

例えば、カレーを毎日食べていたら飽きてしまう。

けど、寿司→ハンバーグ→シチュー→カレーみたいなローテーションだったら飽きにくい。

 

イメージとしては、そんな感じだ。

食べ物も仕事も、同じことをやっていたら飽きてしまう。

 

この"飽き"は、やりがいを感じにくくする要因の1つのように思う。

 

 

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やりがい至上主義の薬剤師は無視してOK

やりがい至上主義の薬剤師は無視してOK

 

 

最後にあなたの周りにもいるかもしれない「やりがいを持って働くべきだ」と主張する薬剤師の対処法について。

結論から言うと、そういう人に関わっていると精神がすり減るので、あんまり真剣に話を聞かない方が良い。

 

"やりがいを持って働くべき"は価値観の押し付け

仕事とやりがいはセットで語られることが多い。

そのため「やりがいを持って働くべき」という主張は、絶対的な善と思われがちだ。

 

僕のかつての同僚にも、やりがい至上主義みたいな人がいて「薬剤師は素晴らしい仕事なのに、やりがいを持って働けない奴はダメだと思う」みたいなことを言っていて、正直うっとうしいなと僕は思っていたのだけど、これは価値観の押し付けである。

 

例えば、特に好きでもないアーティストの音楽をゴリ押しされたら、嫌な気持ちにならないだろうか。

「やりがいを持って働くべき」という思想は、形は違えどこれと似ている。

 

「やりがいを持って仕事をする自由」もあって良いし、「やりがいを感じずに仕事をする自由」もあって良い。

どちらか一方の意見が完全に正しいということはないのだ。

 

そもそも「ちゃんと仕事をすること」と「やりがいを持って仕事をすること」は似ているようで違うものだと思う。

ちゃんとやることをやっているのなら、「やりがいを持って仕事をできてないこと」を気にする必要なんて全くない。

 

「いろんな考えの人がいる」ことを分かっていない人は多い

意外と「世の中にはいろんな考えの人がいる」という想像をできない人は多い。

そういう人は、「俺の考えは正しくて、お前の考えは間違っている」と平気で主張してくる。

 

けど、こういう人の話は適当に流しておこう。

完全に自分が正しいと勘違いしているので、話しても無駄だからだ。

 

世の中には、ハッキリと善・悪で区別できないことの方が多い。

グラデーションのようになっていて、「あなたの意見も一理あるし、自分の意見も一理ある」ということの方が圧倒的に多かったりする。

 

特に近年は価値観が多様化しており、働き方に関してはいろんな考えがある。

だからこそ「価値観を押し付けないこと」が重要だし、「価値観を押し付けられない」ことも重要なのだ。

 

なので、「やりがいを持って働くべきだ」みたいな熱苦しい薬剤師が苦手という場合は、「そういう考えもあるんだな」というくらいのスタンスでいることをオススメしたい。

 

 

まとめ

薬剤師という仕事にやりがいを感じられないのなら、まずは「やりがいを無理に見つけようとする必要はない」ということを頭の隅に置いておこう。

 

この考えを持っているかどうかで、精神的な負荷が変わってくる。

 

どうしても薬剤師として楽しく働きたいという場合は、以下の2つの方法を試してみるのがオススメだ。

必ず状況が好転する保証はできないけど、同じ環境で働き続けるよりはやりがいを感じられる可能性が高いはずだ。

 

【解決策】

  • 環境を変える
  • 薬剤師として働く時間を減らす

 

働くのがしんどいという場合は、以下の記事もどうぞ。

>> 働くのがしんどい薬剤師へ送る「退職を意識しながら働く」というライフハック

 

参考になれば嬉しい。

では。

 

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